台風が日本列島に近づいていますが、パシフィコ横浜でバイオジャパンが開幕しました。今年は開会式の会場が例年とは異なっていたこともあり、開会式や基調講演にどのぐらいの人数の方においでいただけるかと心配していましたが、座席はほぼ埋め尽くされていて、もしかしたら立ち見も出ていたかもしれません。会場から出てきたら、ランチョンセッションを聞くために長い行列ができていました。
 基調講演は、総合科学技術会議の本庶佑議員、米DuPont社のJames C. Borel上級副社長、スイスNovartis社のJoerg Reinhardt最高執行責任者(COO)の3人が行いました。本庶議員は総合科学技術会議を中心に進めている日本のライフサイエンス政策に関する講演でした。Borel上級副社長は、グローバルな観点に立った4つのメガトレンドと、それに対してバイオテクノロジーがどのような答えを用意しているのかという観点で、講演を行いました。最後にReinhardtCOOは、医療においてイノベーションがなぜ必要かということと、イノベーションを成功させるには5つの要素が必要であるという内容の講演でした。各基調講演については、後ほど、日経バイオテク・オンラインに記事をアップする予定です。ぜひお楽しみに。
 また、開会式では経済産業省の高橋千秋政務官、神奈川県の小野義博副知事、横浜市の林文子市長が来賓挨拶をされました。その中で、高橋政務官は、「新政権の発足に伴って、経済産業省では副大臣か政務官が担当する5つの研究会を発足させたが、その1つはバイオの研究会」と紹介。「補正予算を見直しているけれど、この分野は積極的に応援していきたい」と語っておられました。また、神奈川県、横浜市ともバイオ産業振興を重要施策と位置付けていて、積極的な支援策を行っていることを紹介されていました。
 お昼から行われた米Merck社のセミナーも、立ち見の人がたくさんいて、かなりの盛況振りでした。Merck社がフォローオンバイオロジクス(バイオ後続品)を事業化するために発足させたMerck BioVenturesのFrank Clyburn上級副社長と、External Scientific AffairsのGreg Wiederrecht副社長の2人が講演をしました。特に、Clyburn氏の講演では、Merck社がバイオ後続品でどんな事業を行おうと考えているのかがよく分かりました。この講演も非常に面白かったので、後ほど日経バイオテク・オンラインに記事をアップします。
 いずれにせよ、バイオ後続品事業に乗り出したMerck社といい、グループにバイオ後続品のSandoz社やNovartis Vaccines & Diagnostics社を抱えている基調講演を行ったNovartis社といい、医薬品産業を巡る環境変化の激しさと、メガファーマといえどもその環境変化に適応するために模索を続けている実態とを痛感させられました。
 明日は午前中に、製薬企業を巡る環境変化の要因の1つである新興国市場の興隆に、日本の製薬企業がどう対応しようとしているのかをテーマに、ファーマサミットを開催します。アステラス製薬の竹中登一会長にモデレーターを務めていただき、アイ・エム・エス・ジャパンの三好昌武シニアアドバイザー、アステラス製薬の石井康雄副社長、第一三共の山中譲治部長、大塚製薬の浜本光生常務執行役員に講演いただきます。会場は例年と違って、展示会場内のセミナーコーナーになりますので、お間違えのないように。
 台風が少し心配ですが、今週金曜夕方までバイオジャパンを開催していますので、ぜひご参加ください。
                     日経バイオテク編集長 橋本宗明
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最先端2700億円プログラムを大特集
BTJジャーナル09年9月号に9ページ掲載
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 バイオ研究者のスキルアップやキャリアアップに役立てていただきたい月刊のPDFマガジン「BTJジャーナル」09年9月号を先月末に発行・公開しました。
 巻頭の緑コーナー「アカデミア・トピックス」は、直近の2~3カ月ほど読者アクセスの多かったオンライン記事を、テーマ毎に編集してお届けしています。
 今号(09年9月号)では、09年9月4日に選定結果が発表された最先端研究開発支援プログラムを特集しました。09年度補正予算で2700億円の基金を用意し、日本のトップ科学者30人に配るというこのプログラムが大きな注目を浴びています。
 9月14日には最終選定で落選した30件の不採択理由なども公開になりました。民主党新政権・鳩山内閣の誕生で予算の見直しも進められているため不確定要因もあり、プログラムを実行に移すスケジュールも遅れています。
 以下の一連のBTJ報道の注目記事をもとに、9ページの記事を掲載しています。ぜひご覧ください。
※BTJに掲載した2700億円プログラム関連の日経バイオテク・オンライン記事
2700億円プログラムの最終段階で落選した30件の不採択理由が公開に
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/5409/
スーパー特区の一部代表者が交代へ、最先端プログラム採択の影響
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/5369/

IgEの発見者が語る、最先端研究開発支援プログラムの問題点
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/5189/
総額2700億円の最先端研究開発支援プログラム、次の焦点は助成金額と研究支援担当機関の決定
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/5148/
続報、最先端研究開発支援プログラム、バイオ分野は慶応大学・岡野教授、京大・山中教授など11人を選定
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/5145/
続報、内閣府、9月4日に最先端研究開発支援プログラム選考結果発表を断行、2700億円の行方は?
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/5077/
続報、政権交代、バイオプロジェクトにも既に影響、2700億円プロジェクトの選考発表がずれ込む、有力議員落選も影響か
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/5025/
 BTJジャーナルの誌面は、次のサイトでPDFファイルをダウンロードすると、全文をご覧いただけます。
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
 ぜひお楽しみください。
                          BTJ編集長 河田孝雄
※09年9月号(第45号)のコンテンツを目次で紹介します。
P.2 アカデミア・トピックス
90億円×30人の最先端プロ
選定過程などに意見相次ぐ
P.11 リポート
日本脂質栄養学会第18回大会
日本油化学会第48回年会
P.13 キャリア
JSTさきがけ新規採択が決定
初の「大挑戦型」は11件
P.14 BTJアカデミック・ランキング
2700億円プロと新政権がTop10をほぼ独占
P.15 専門情報サイト「FoodScience」
最新トピックス
P.16 バックナンバー目次