毎週金曜日のバイオテクノロジー(BTJ)メールで編集部原稿を担当しておりますBTJ編集長の河田孝雄です。
 今週は、今晩(2009年7月24日21時頃)に発行・公開する予定の「BTJジャーナル」09年7月号の締め切りに追われております。
 6月の国際ゲノム会議のリポートをはじめ、先週つくばで開催された生物学オリンピックの模様や、大学・研究機関の知財資産ランキング、農水省の最大規模の競争的資金などの話題をお届けします。
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 さて今週の話題ですが、水曜日(7月22日)トとに取材した日本健康食品規格協会(JIHFS)の第3回記念講演会で、「GMPとデータの信頼性保証」と題する高仲正さんの講演で初めて知ったことを、紹介します。高仲さんは昭和大学薬学部の客員教授で、医薬品開発支援機構の代表理事で、日本QA研究会の会長をおつとめです。
 とにかく、「研究」と「試験」には大きな違いがあることが分かりました。日頃よく取材する機会が多い、トップジャーナルCNS(Cell、Nature、Science)発表の成果は、研究です。
 まず、研究は、
・探索的で、読者/利用者/受益者は判らない。
・「責任の大きさ」は個人(軽い)、「繰り返し確認」は有、「技術レベル」は低~高、「現実的影響力」は間接的(小さい)
・「報告書/論文の読み方」は、研究に必要な論文か否かを判別し、必要な論文は目的に応じて十分に理解し、活用する。
・「報告書/論文の評価」は、論文1報1報を評価する(蜜柑1房の評価)
 一方、試験は、
・実証的で、読者/利用者/受益者は判っている。
・「責任の大きさ」は国/会社(重い)、「繰り返し確認」は無、「技術レベル」は(高度)、「現実的影響力」は直接的(大きい)
・「報告書/論文の読み方」は、報告書/論文を取捨選択できない。不十分と思われる報告書/論文でも、その中から真実を読みとる(不明な点は指摘して回答を得る)
・「報告書/論文の評価」は、報告書/論文の1報1報を評価する(論文の評価)と共に、イ~トの分野について評価を行い(分野の評価)、これらを総合して最終評価を行い、採否を決定する(全体の評価)。こちらは蜜柑1箱の全体評価といえるとのことです。
 高仲さんは、大学の教授レベルでも、この違いを認識していない方が多いとお話しでした。これからの取材ではこの研究と試験の違いを意識していきたいと考えております。
 メール原稿の締め切り時刻になりましたので、ここ1週間のニュース報道のリストを以下に示します。
※ここ1週間で報道したBTJ記事
水田転換畑の大豆生産性を向上へ、NARO作物研がプロテオーム解析で耐湿性遺伝子を絞り込み
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/4089/
花王「ヘルシアコーヒー」のパブコメを食品安全委員会が開始、血管拡張を阻害する成分を減らした高血圧対策トクホ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/4088/
BRAIN委託研究で低アレルゲン大豆加工食品、低アレルゲン食品に特化したベンチャーを09年度内に設立へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/4051/
神戸大学の近藤昭彦教授ら、麹菌βグルコシダーゼ表層提示酵母で大豆イソフラボンアグリコン、BRAIN事業の成果を発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/4032/
林原の林原健社長ら、TV東京系列の番組「カンブリア宮殿」に出演、「地方発!世界と闘う同族企業─オンリーワンのススメ─」
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/4028/
筑波開催の生物学オリンピックの国別順位、日本は6位と過去最高、1位は中国、昨年1位の韓国は9位
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/4018/
「日本の生物学教育はヒト生物学と統計学が欠けている」筑波の生物学オリンピックで齋藤淳一・日本代表団チームリーダー
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/3986/
筑波の生物学オリンピックで日本代表初の金メダルに県立船橋高校の大月さん、1年後に東京で開催の化学オリンピックに引き継ぐ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/3982/
米国のダイズ作付けのGMO比率が09年に初めて減少
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/3975/
■上記のBTJ記事は全文を、リンク記事も含め全部ご覧いただくには「日経バイオテクオンライン」への申し込みが必要です。申し込みはこちらから。
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 最後に、6月末に発行・公開した「BTJジャーナル」09年6月号(第42号)のコンテンツを目次にて紹介します。こちらのコンテンツは全文を無料でご覧いただけます。ぜひお楽しみください。
                         BTJ編集長 河田孝雄
P.2 アカデミア・トピックス
利根川進・理研BSIセンター長が
日本の科学技術政策の問題を指摘
P.5 スペシャル
権威ある大学ランキングにアジア版
トップ100に日本の大学は33校
P.6 リポート
日本エピジェネティクス研究会
次回(第4回)は鳥取・米子で

P.9 キャリア
第3期科学技術基本計画
フォローアップをNISTEP発表
P.13 BTJアカデミック・ランキング
利根川進氏の記事が上位占める
P.14 専門情報サイト「FoodScience」
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