毎週金曜日のバイオテクノロジー(BTJ)メールで編集部原稿を担当しております
BTJ編集長の河田孝雄です。
 5月の連休明けは、学会や研究会、シンポジウムの取材が続いています。先々週の日本分子生物学会の春季シンポジウム、先週の日本栄養・食糧学会と日本エピジェネティクス研究会、今週は日本食品免疫学会、日本抗加齢医学会です。
 Nature、Cellなど高インパクトファクターのジャーナルに投稿中、アクセプト済み、印刷中などの成果の話題もあり、論文がパブリッシュされると、詳しい解説などが公開になります。
 一連の取材で今回、特に進展がおもしろいと思ったのは、ペプチドの研究です。ゲノム・遺伝子に近いところにあるので、研究も進みやすいのでは。グレリンやインクレチンは、宮崎大学、武田薬品工業、関西電力病院、慶應義塾大学の方々らから相次いで講演をうかがう機会がありました。食品から派生するペプチドの研究は京都大学、岐阜大学などの取り組みを追って記事にまとめてまいります。
 解析技術の進歩で、生命現象の解析に寄与する情報量が増えています。論争が続く中でも、何か成果として発表するには、シンプルメッセージにすることも大切です。
 免疫の分野はすごいことになっています。アンチエイジング関連の例では、例えば、長寿遺伝子の決定版が見つかったという説明もよく聞きますが、異論も含めて論争が続いているのもまた事実です。
 メール原稿の締め切りが来ました。それぞれの学会、研究会についてそれぞれ記事をいくつかまとめてます。以下に記事リストにまとめましたので、そちらもご覧ください。
 学会開催では、新型インフルエンザ対策が大きな課題となっていますが、集客にも影響があったようです。月21~24日の大阪の日本糖尿病学会は、開催を決行しましたが、参加者数は当初見込みの7割くらいだったようです。
 新型インフルエンザについては、H1N1の系統樹と、8セグメントの由来を説明した図を、このほど発行・公開した「BTJジャーナル」09年5月号13ページに掲載しました。
 インフルエンザ研究者交流の会の幹事の1人である日本中央競馬会(JRA)競走馬総合研究所(宇都宮)の生命科学研究室主査の杉田繁夫・薬学博士が作成なさった図です。
「新型H1N1ウイルスの出現ですが、あたかもつい最近、ヒト、トリ、ブタ、ヨーロッパのブタインフルエンザウイルスの間で遺伝子交雑が起こったかのように誤解されている方が多いのですが、正確には、すべてブタインフルエンザウイルス由来の遺伝子です。全ての遺伝子がブタインフルエンザ由来であったのは、初めての出来事です。個々の遺伝子のルーツを探るといろい ろありますが、もっとも根源的なルーツだけを言うと全てトリになってしまいます」と、杉田さんは5月26日付けの交流の会のメールで説明なさっています。
 ぜひBTJジャーナル09年5月号をお楽しみください。「BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn
※日本抗加齢学会の記事
抗疲労に続き抗老化も続々、白澤卓二教授監修の「HAPPY AGING うるおい御膳」をニチレイが7月発売
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2730/
大塚製薬、唾液中テストステロンELISAキットを研究用試薬として6月発売
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2725/
遺伝子検査キット発売半年で2.4万個販売のDHC、ダイエットにメタボ、骨力を追加
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2724/
発足から8年で会員6300人超、日本抗加齢医学会の第9回総会がお台場で開幕、メイン会場で門脇東大教授、森下阪大教授らが座長
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2723/
※日本食品免疫学会の記事
日本食品免疫学会、ポスター賞6演題が決定、うち4題はプロバイオ、企業はヤクルト、サントリー、東洋水産、森永乳業
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2691/
日本食品免疫学会WG、免疫調節作用の評価パラメーター4つに絞り込み検証進める
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2668/
日本食品免疫学会設立5周年記念学術大会が本日開幕、創設の学会賞は八村・東大准教授、特別賞は清野・東大医科研教授が受賞
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2640/
日本食品免疫学会、5月26~27日開催の第5回大会の「新型インフルエンザ流行への対応」を発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2606/
森永乳業、ビフィズス菌BB536は鼻腔内投与でインフルエンザ感染を抑制
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2597/
※日本エピジェネティクス研究会の記事
医科歯科大難治疾患研、肥満で増えるDNAメチル化酵素Dnmt3aの過剰発現マウスを解析
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2603/
国立がんセ牛島部長、喫煙によるDNAメチル化は食道がんの原因に
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2605/
第3回日本エピジェネティクス研究会年会で若手研究者4人が年会長賞を受賞
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2604/
東大、糖尿病の内臓脂肪でPPARγの発現はDNAメチル化により抑制されている
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2601/
第3回日本エピジェネティクス研究会年会に350人、第4回は来年5月末に鳥取・米子で
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2594/
 最後に「BTJジャーナル」09年5月号(第41号)のコンテンツを目次にて紹介します。こちらのコンテンツは全文を無料でご覧いただけますので、ぜひお楽しみください。
                         BTJ編集長 河田孝雄
P.2 アカデミア・トピックス
09年補正予算で科学技術バブル
文科省は基金で90億円×30課題
P.5 リポート
分子生物学会春季シンポジウム
宮崎シーガイアから黎明の曙光
P.10 キャリア
科学技術分野文部科学大臣表彰
若手科学者賞のバイオ系24人
P.13 コミュニティ
インフルエンザ研究者交流の会
P.14 BTJアカデミック・ランキング
補正予算関連記事が上位に

P.15 専門情報サイト「FoodScience」
文科省の「給食基準」通達

P.19 広告索引