水曜日を担当する日経バイオテク編集長の橋本宗明です。
 BT戦略官民会議は昨年12月11日に、「ドリームBTジャパン(バイオテクノロジーによるイノベーション促進に向けた抜本的強化方策)」を取りまとめました。BT戦略官民会議は、02年度にBT戦略会議が「BT戦略大綱」を策定してから5年が経過したことから、重点課題を新たに取りまとめるべく、08年3月に発足した会議です。08年6月にはその報告書の中間取りまとめが発表されていましたが、昨年暮れになってその最終報告が取りまとめられたわけです。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/1328/
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/4164/
 ちなみに、BT戦略会議は総理大臣が主催していましたが、総理主催の会議を整理する方針となったため、BT戦略官民会議は科学技術政策担当大臣が主催することになりました。BT戦略大綱が策定された当時と、現在の違いとしては、環境問題や食糧問題を解決する手段として、バイオテクノロジーやバイオマスなどがクローズアップされてきたということが挙げられるでしょう。また、医薬品や医療機器の分野では、「実用化」「社会への普及」といったことがより強く意識され、政策でも取り上げられるようになっています。
 12月に策定されたドリームBTジャパンでは、こうしたことを背景に、「イノベーション強化項目」として11項目が挙げられました。ちょっと長くなりますが、以下に引用して置きます。
◆◆ドリームBTジャパンが示すイノベーション強化11項目◆◆
1.創造的研究開発によるフロンティア開拓の加速化
 (1)イノベーションを継続的に創造する研究基盤の抜本強化
 (2)重要なバイオテクノロジー関連の革新的な技術について、 「革新的技術戦略」等を活用し、オールジャパン体制で研究開発を促進
 (3)バイオテクノロジー研究で得られた情報のデータベース化・生物遺伝資源の保存により、国民共有の財産として研究や医療、農業等に活用していくための研究基盤整備
2.新技術の開発の加速と社会への迅速な普及
 (4)バイオテクノロジーを活用した革新的な医薬品や医療機器の開発を加速させる基盤の整備及び関連の技術開発
 (5)健康の保持増進に関する国民の期待に応える食品の研究開発と実用化の推進
 (6)食糧問題解決のためのバイオテクノロジー研究と実用化の推進
 (7)環境にやさしい低炭素社会実現と環境修復のための技術開発と実用化支援
 (8)研究開発の実用化に向けた社会基盤の整備とシステム改革の実施
3.国民理解の促進
 (9)バイオテクノロジーに関する教育の推進
 (10)リスクコミュニケーションの更なる推進
 (11)国のリーダーシップによるバイオテクノロジーに関する国民理解の推進
◆ ◆ ◆ ◆
 ドリームBTジャパンに基づく取り組みの中で、特に産業界から強い要望が出されたのが「国民理解の促進」についてです。そこで、BT戦略推進官民会議ではバイオテクノロジーに関する教育や国民理解を促進していくために、「国民理解推進作業部会」を開催することにしました。構成メンバーも既に決定していますが、学識経験者やメディアのほか、生活協同組合コープこうべの伊藤潤子参与、味の素の大村毅品質保証部長、サントリー生物有機科学研究所の田中隆治副理事長、キッコーマンの執行役員である中村隆晴広報・IR部長など、食品流通や食品メーカーからも選任されている点はユニークです。
 ただ、問題は果たして具体的にどのようにして国民理解を推進するのかということです。これまでにも国民理解促進のための努力がなされてこなかったわけではありませんが、昨年の内閣府の調査で明らかになったように、学校の教員などの間でも遺伝子組み換え作物に対する理解は乏しいのが実情です。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/3708/
 「非組み換え作物が手に入らない状況になれば理解せざるを得なくなるのだから、あせる必要はない」という声も聞こえてきますが、そんな受身の姿勢でいいのかどうか。バイオテクノロジーを扱うメディアの立場としても、どうやって理解を促していくかは真剣に考えなければならないテーマだと考えています。皆様も、これといったアイデアをお持ちでしたら、ぜひご提案願います。
                     日経バイオテク編集長 橋本宗明
 ご意見があれば以下のフォームからお願いします。いただいたご意見を次回以降のBTJメールの中で、匿名で紹介させていただく可能性があることをご了解ください(紹介されたくない場合はその旨を明記しておいてください)。
 
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若手研究者を支援するセッションも活気
昨年12月のBMB2008と生物物理学会のシンポ・WSの議論を紹介
昨年末発行のBTJジャーナル08年12月号を
ぜひお楽しみください。
BTJジャーナルのダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
「BTJアカデミック」はこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp
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 バイオ研究者のスキルアップやキャリアアップに役立てていただきたい月刊のPDFマガジン「BTJジャーナル」08年12月号を先月末に発行・公開しました。
 今号の青コーナー「リポート」は、「生物物理学会とBMB2008、若手研究者の支援が焦点」。昨年12月に福岡と神戸で開催された日本生物物理学会とBMB2008における若手表彰や若手支援の議論をまとめました。
 詳しくは、ただいま公開しているBTJジャーナル08年12月号P.6~9の記事をご覧ください。
 BTJジャーナル08年12月号はダウンロードするとでは全文を無料でご覧いただけます。
BTJジャーナル08年12月号のダウンロードはこちらから
http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/index.html#btjj0812
※以下は、BTJの関連の報道記事です。第2パラグラフ以降は、日経バイオテク・オンライン(NBTOL)、あるいはBTJアカデミック(BTJA)の有料購読者の方々のみがご覧いただけます。
BMB2008若手教育シンポより、「複数の人が少し違う手法で同じ結果が得られるかどうかを確かめてから、発表している」と山中伸弥・京大教授
NBTOL→ https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/8376/
BTJA→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp?a1=1&jreq=btjnews&id=20058376
BMB2008若手教育シンポより、「捏造しないことには、大きなインセンティブがある」と夏目徹AISTチーム長
NBTOL→ https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/8358/
BTJA→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp?a1=1&jreq=btjnews&id=20058358

日本分子生物学会年会と日本生化学会大会、来年は3年ぶりに別個開催、再来年は合同、2011年は未定
NBTOL→ https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/8213/
BTJA→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp?a1=1&jreq=btjnews&id=20058213
写真更新、生物物理学会の若手奨励賞5人決定で胴上げも、次期会長は片岡幹夫NAIST教授
NBTOL→ https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/8143/
BTJA→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp?a1=1&jreq=btjnews&id=20058143
 BTJジャーナルの記事はダウンロードしていただくとどなたでも全文をご覧いただけます。「BTJジャーナル」のPDFファイルは、次のサイトでダウンロードしてください。
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
 08年12月号(第36号)のコンテンツを目次で紹介します。
P.2 「大学は今」第12回
動き出したスーパー特区
規制改革に向け議論開始
P.6 特集リポート
生物物理学会・BMB2008より
若手研究者の支援が焦点
P.10 論文被引用とキャリア
客観的評価とhインデックス
P.14 BTJアカデミック・ランキング
続報、スーパー特区採択がトップ
P.15 専門情報サイト「FoodScience」
ヨウ素取り過ぎ日本
P.16 BTJセミナー・レビュー
再生医療「産業化」への鍵
P.18 広告索引
 ぜひ「BTJジャーナル」をダウンロードしてお楽しみください。パソコンでご覧いただくと、リンク先の情報もすぐに入手できます。プリントアウトをお読みいただくなら、カラーをお勧めします。
「BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn
 BTJジャーナルは、次のサイトでPDFファイルをダウンロードしていただくと(無料)、ご覧いただけます。オープンアクセスに対応した新タイプのジャーナルですので、ぜひお楽しみください。
                         BTJ編集長 河田孝雄
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