こんにちは。水曜日を担当する日経バイオテク編集長の橋本宗明です。
 国立がんセンターをはじめとする、いわゆるナショナルセンターが巨額の借入金を有しているという記事を、副編集長の河野修己が書きました。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/8162/
 ナショナルセンターは現在、厚生労働省の内部組織となっていますが、2010年4月から独立行政法人に移行するための法案が国会で審議されています。その審議の過程で、巨額の借入金の存在が明らかになったわけです。
 ナショナルセンターは、革新的な医療技術の研究を行い、先駆的に導入していく役割も負っているわけですから、ある意味、率先して不採算の医療を行ったり、新しい技術や設備を導入するための投資を行ったりしなければなりません。この結果、6カ所のセンター合計で累計2000億円弱のお金を、財政投融資特別会計に対して行っているということです。
 この金額は、6センターの年間の診療収入の約2倍に達するということですから、決して半端な額ではありません。これだけの借り入れを、新しく発足する独立行政法人がそのまま引き継ぐと負担が大きいため、必要な措置を講じるよう求める声が出ています。
 ただし、だからといって借入金が消えてしまうわけではなく、いずれ、誰かが返済しなければなりません。であれば問題を先送りするのではなく、財投からの借入金がなぜこれだけ膨れ上がってしまい、今後、誰がどのような形で返済していくのかをきちんと議論すべきではないでしょうか。この問題については、今後も河野副編集長が継続してフォローする予定ですので、ぜひとも日経バイオテクでお読みください。
 それから、本日、出来立てほやほやの日経バイオ年鑑2009が手元に届きました。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/book/01.html
 例年とほぼ同じ体裁ではありますが、年々増加する情報を約1200ページの中にまとめこむために、一部項目を再編したほか、古い情報はなるべく割愛し、08年の出来事に重点を置く編集を心がけました。特別リポートの欄でも、iPS細胞や再生医療、制御性T細胞といった最新のテーマにスポットを当てたリポートを掲載しました。また、一部の読者の方から強い要望のあった「知的財産権」に関する特別リポートを復活して掲載しました。
 これ1冊を読み込めば、バイオ産業の全体像を俯瞰できる書籍として、今年もかなり完成度の高いものが出来上がったと自負しています。今年は表紙のデザインも上品で気に入っています。
 今週金曜(12日)の発行なので、11日までは20%オフの予約特価で申し込みを受け付けています。この機会にぜひ、ご購読を検討ください。また、日経バイオ年鑑の編集等につきましても、ご意見、ご要望をお聞かせいただければ、来年以降の編集への反映を検討していきたいと考えています。
 日経バイオテク本誌、Biotechnology Japanに加えて、日経バイオ年鑑もどうかよろしくお願いします。
                     日経バイオテク編集長 橋本宗明
 
 ご意見があれば以下のフォームからお願いします。いただいたご意見を次回以降のBTJメールの中で、匿名で紹介させていただく可能性があることをご了解ください(紹介されたくない場合はその旨を明記しておいてください)。
 
https://bpcgi.nikkeibp.co.jp/form-cgi/formhtml.cgi?form=ask_pass4/index.html
 
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個のヘルスプロモーションで新展開
話題の大豆研究をリポート
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「BTJアカデミック」はこちらから
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 バイオ研究者のスキルアップやキャリアアップに役立てていただきたい月刊のPDFマガジン「BTJジャーナル」08年11月号を先月末に発行・公開しました。
 リポートは「大豆研究の最前線」。大豆は日本の長寿に貢献していると見られている食材。大豆は、栽培面積の確保では、バイオエタノールの原料にもなるトウモロコシと競合しています。大豆の油自身も、エネルギー源になりますし、畑の肉といわれる大豆を牛肉などの替わりに食べれば、より多くの地球人口の食を支えることができます。同時に地球温暖化ガスの発生量の抑制にも寄与します。ただし別途、発酵生産したリジンをトウモロコシに加えるという選択肢との比較も、地球環境への負荷軽減の議論には必要です。
 今回のリポートでは、11月9~12日に東京・新宿で開かれた第8回国際大豆シンポジウムで議論された大豆の健康効用の話題とともに、お届けします。個々人の腸内細菌の違いによって、大豆イソフラボンの健康効用を得られやすい人とそうでない人がいることも明らかになってきました。ヒトのゲノムの違いが直接関与するのではなく、あくまでも共生している腸内細菌の性質の違いなので、この場合の個々人の差は埋める工夫も可能です。大豆イソフラボンの健康効果を得るのに寄与する乳酸菌など、プロバイオティクスの活用も期待を集めています。
 大豆の研究は、ゲノム時代と環境・食糧問題など現在の社会の諸問題と密接な関係があり、さらには個の健康増進でも新たな展開が始まりました。バイオテクノロジーの最先端研究と社会との接点を考える上で象徴的な研究対象といえます。
※以下の大豆関連のBTJ記事の内容をリポートに盛り込みました。
大豆胚芽パスタで糖尿病性胃不全まひが改善、プロスタグランジンD2シンターゼの発現をイソフラボンが誘導
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/7650/
東京農工大、米Harvard大、ニチモウ、大豆発酵素材ImmuBalanceがアトピー改善、ピーナツアレルギーに続く成果
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/7597/
米Ausio社、大豆イソフラボンから合成したS-エクオールのフェーズIを08年夏開始、アジア市場向け開発は日本の製薬企業と提携へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/7525/
写真更新、イソフラボンの遺伝子領域や腸内細菌代謝の新知見、フジッコが第8回国際大豆シンポで4題の成果発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/7480/
続報、自給率22%を100%へ、国産ダイズ品種のゲノム解読に生資研・STAFF研で454 FLXが本格稼働
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/5860/
 ただいまBTJジャーナル08年11月号で大豆研究の最前線リポート記事の全文を無料でご覧いただけます。ぜひご覧ください。
 「BTJジャーナル」のPDFファイルは、次のサイトでダウンロードしてください。
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
 08年11月号(第35号)のコンテンツを目次で紹介します。
P.2 連載「大学は今」第11回
東京大学医科学研究所の
論文偽造報道騒動を検証
P.5 特集リポート
第8回国際大豆シンポジウム
腸内細菌叢の個人差に脚光
P.11 ノーベル賞研究室とキャリア
菊地和也・大阪大学大学院教授
P.14 BTJアカデミック・ランキング
スーパー特区24件採択がトップ
P.15 専門情報ウェブサイト「FoodScience」
バナナダイエット事件の真相
P.18 広告索引
 ぜひ「BTJジャーナル」をダウンロードしてお楽しみください。パソコンでご覧いただくと、リンク先の情報もすぐに入手できます。プリントアウトをお読みいただくなら、カラーをお勧めします。
「BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn
 BTJジャーナルは、次のサイトでPDFファイルをダウンロードしていただくと(無料)、ご覧いただけます。オープンアクセスに対応した新タイプのジャーナルですので、ぜひお楽しみください。
                         BTJ編集長 河田孝雄
 ご意見などは以下のフォームから受付します。いただいたご意見を次回以降のBTJメールの中で、匿名で紹介させていただく可能性があることをご了解ください(紹介されたくない場合はその旨を明記しておいてください)。
https://bpcgi.nikkeibp.co.jp/form-cgi/formhtml.cgi?form=ask_pass4/index.html