もうお申し込みになりましたか?
 
 まずは、今年最後のBTJセミナーのご案内です。学生、大学院生、助教までは、協賛企業のジャパンティッシュエンジニアリングのご厚意で、無料招待をいたします。今回のテーマは「再生医療の実用化」、昨年、販売認可を厚労省から獲得年内にも発売される可能性が高い、培養皮膚「ジェイス」の実用化の詳細から、iPS細胞のGMP生産まで、再生医療の鍵となるトピックスを議論いたします。勿論先端技術だけでなく、規制や薬事にも焦点を当てます。
 再生医療の可能性と実用化の落とし穴を総て把握することができます。どうぞ、下記より詳細にアクセスの上、お申し込みをお急ぎ願います。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/081126/
 
 とうとう伊達がテニスの全日本選手権を制しました。新聞各紙に載った写真の笑顔は美しかったですね。
 
 「復帰して直ぐに優勝して面白くない選手もいるだろうが、これが現実だ」と、不甲斐ない後輩に、悪役になっても激を飛ばす姿も好感を持ちました。飛び切りの動体視力を持つ伊達選手ですが、またブランクを猛練習で乗り越えたと思いますが、しかし、それでも簡単に全日本チャンピョンの座を譲ってしまった若手は猛省しなくてはなりません。また、この結果は、我が国が若手テニスの育成に成功していないことも示しています。伊達の活躍は皮肉にも、我が国のテニス競技
の構造的な欠陥も露わにしました。サッカーのU19といい、スケートの浅田真央といい、若手の一掃の奮起を期待します。本当に頑張りましょう。
 
 週末に北海道の留萌に飛び、来年の4月から始まるコホート研究の取材をしてまいりました。本日は岐阜のアンチセンス学会の取材に向います。いずれにせよ、BTJで報道いたしますので、どうぞご期待願います。
 
 先ほどNHKで報道しておりましたが、「ポスドク・若手研究者の問題を考える」(科学技術政策シンポジウム)が、08年11月16日に東大で開催されました。主催は国公労連(日本国家公務員労働組合連合会)、学研労協(筑波研究学園都市研究機関労働組合協議会)、全大教(全国大学高専教職員組合)、日本科学者会議です。
 
 やっと組合も、ポスドク問題を大きく取り上げるようになりました。まさに、職業としてたの科学者を確立できるか、できないかの問題でもあります。組合こそ大いに奮闘しなくてはなりません。しかし、ポスドクや大学院生は組合に属している訳ではなく、まずはばらばらの個人であるポスドクを何とかまとめる必要があるでしょう。
 
 文部科学省もポスドクのキャリアパス開発を支援するために、「科学技術関係人材のキャリアパス多様化促進」事業を08年度まで5年間(08年度予算4億円)行って来ました。各大学や大学連合からキャリアパス支援のプログラムを募集、モデル事業を展開しています。私もこの審査委員をやっておりますが、この資金投入によって、名古屋大学、北海道大学などの大学や理化学研究所などが、それぞれ知恵絞っております。勿論、即効的にポスドクの就職が実現する訳ではありませんが、それでも今まで一体何人、ポスドクが大学に存在しているのか? 把握もしていなかった大学が、ポスドクの実態を認識したことは重要な一歩でした。
 
 このプログラムに東大が応募していないのが不気味な静けさです。5年間の結果、大雑把に言えば、大学教官の「俺の研究費で雇っているのだから、キャリアパスなど余計なセミナーや相談のために時間を割くことは許さん」という非人間的な考え方がポスドク問題の最大の問題でした。また、ポスドクの予算も、専任義務など、官僚的な整合性(つまり予算を無駄遣いしていないという良い訳作り)を要求しているために、自分たちの人生を決めるためにポスドクが自由に時間を使えないという馬鹿げた状況を生んでいました。
 
 一言で言えば、ポスドクは教授の奴隷となっていたのです。
 
 日本の科学水準を改善するために、奴隷を増やしたのですが、その効果は、先輩の将来不安を見越した賢い若者達による、博士課程への進学忌避によって、我が国の大学の総ての大学院で定員割れするという、異常事態を招いてしまいました。しかも、研究の成果ばかりに追い立てられている教授たちによって、貴重な存在である大学院生に対してもろくな教育が施されていない。独立した研究者として、テーマを発掘し、実験計画を立て、そして論文や学会発表を行うことができる能力を本当に身に着けた若手研究者はそんなに多くないのではないでしょうか?
 
 昔もそんなもんだったという読者も多いでしょうが、昔は我慢して教授に従順であれば、いずれパーマネントのポストも手に入れられました。今は2年間や5年間の任期が終われば、それで終わりである可能性が高く、献身に見合う報酬が得られないのです。
 
 何とか、こうしたポスドクの苦境を救い、我が国の大学院教育の欠陥を補完するために、 科学技術関係人材のキャリアパス多様化促進事業に参画してきました。しかし、10月の中間審査会で初めて知ったのですが、8月5-6日に自民党の無駄遣い撲滅プロジェクトチームによって、文部省の無駄遣いプロジェクトの中で不要と判定された10件のプロジェクトに、科学技術関係人材のキャリアパス多様化促進事業が名指しされてしまったのです。関係者一堂憮然としております。
 
 TVの前で行われたヒアリングはまさに政治的なショー、本当に経費削減をし、行政効率を目指したものではなく、自民党による官僚の無駄遣い退治の芝居でした。これだけポスドクが困窮し、若手研究者が意欲を失っている状況を自民党はまったく理解していない。不要と断定した理由を聞けば、皆さんも唖然とすると思います。
 
 「こんなことは本来大学が自らやるべきことだ」というのです。
 
 それはその通りですが、しかし大学にその能力が無く、現実に薄給と不安定な雇用条件のポスドクや若手研究者が多数居ることを、見て見ぬふりをする政策です。4年前くらいのメールで、政府のポスドク支援は5年間で打ち切られると伝えたよりも1年早く、手仕舞いするつもりなのかも知れません。このプログラムを打ち切りたい財務省とまるで口裏を合わせるが如くです。
 
 それにしても自民党のプロジェクトチームとその調査を行った構想日本というシンクタンクは一体何をやっているのか? 自分達が国民のために無駄遣いを抑制するという芝居の主役となることの代わりに、財務省の手のひらで踊らされていることにまったく気付いていない。そして未来を創る若者の意欲を殺いでいることにも。パフォーマンスはもう十分。もっと現場に行き、民の声を聞く、本当の政治に専念すべきたと思います。
 
 心が冷え込んできましたが、皆さんもどうぞご自愛願います。
              Biotechnology Japan Webmaster 宮田 満
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<<BTJブログWmの憂鬱>> 
最新一週間の記事  http://blog.nikkeibp.co.jp/bio/miyata/ 
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2008-11-12
BTJブログWmの憂鬱08年11月12日、自動化した乳がんリンパ節転移検査が、11月1日から保険適用
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/7595/
 
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2008-11-10
BTJブログWmの憂鬱08年11月10日、バイオ年鑑の原稿完成!
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/7537/
 
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「脳科学と疲労研究」を特集した「BTJジャーナル」08年10号を発行・公開
沖縄サミット会場で開かれた第3回国際学会の注目発表を掲載
BTJジャーナルのダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
「BTJアカデミック」はこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp
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 バイオ研究者のスキルアップやキャリアアップに役立てていただきたい月刊のPDFマガジン「BTJジャーナル」08年10月号を、先月末に発行・公開しました。
 今号では、「脳科学と疲労研究」を特集・リポートしました。9月3~5日に沖縄・名護で開催された第3回国際疲労学会のホットな話題を掲載しています。日本が牽引する疲労科学の研究では脳分子イメージングが鍵を握っています。
 疲労を緩和しうる機能性成分の研究も、続々と成果を挙げていて、実用化が進んでいます。10月に理研に発足した分子イメージング科学研究センターのセンター長が主務の渡辺恭良・大阪市立大学教授が、日本の疲労科学研究を牽引していますが、大阪市大の現在のCOEは09年3月で終了します。この続きがど0うなるのか、ちょっと気になります。
 厚生労働省が表示を許可・承認するトクホ(特定保健用食品)として、申請に至っていることが公表されているクエン酸とイミダゾールジペプチドのほか、コエンザイムQ10、りんごポリフェノール、茶カテキンも、ヒトで効果を検証した成果が論文発表されており、トクホ申請が可能な段階に到達したとみることができます。これに続き、オルニチンやDHAなども、抗疲労効果の検証が進んでいます。

※BTJ記事
大阪市大COE・総医研、抗疲労効果をヒト試験で検証した成果が相次いで論文発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/7326/

 詳しくは、BTJジャーナル08年10月号7ページから10ページの記事をご覧ください。BTJジャーナルは、無料で全文をご覧いただけるオープンアクセス対応のジャーナルです。ぜひ、お楽しみください。

 「BTJジャーナル」のPDFファイルは、次のサイトでダウンロードしてください。
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/

 08年10月号(第34号)のコンテンツを目次で紹介します。

P.2 連載「大学は今」第10回
権威ある世界大学ランキング
日本の大学は35校がランクイン
P.7 特集リポート
日本が牽引する疲労の科学
脳の分子イメージングが鍵
渡辺恭良・理研センター長・大阪市大教授
P.11 連載「いいともバイオインフォマティスト」
第4回 舟橋啓・慶應義塾大学専任講師
P.14 BTJアカデミック・ランキング
論文の被引用の関連記事が人気
P.15 専門情報ウェブサイト「FoodScience」
中国産野菜でまた被害
P.16 BTJプロフェッショナルセミナーReview
「Gateway開発記念10周年シンポジウム」(9月2日開催)

P.18 BTJプロフェッショナルセミナーReview
「次世代シーケンサーが変えるバイオ研究の未来」(9月18日開催)
 ぜひ「BTJジャーナル」をダウンロードしてお楽しみください。パソコンでご覧いただくと、リンク先の情報もすぐに入手できます。プリントアウトをお読みいただくなら、カラーをお勧めします。

「BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn

 BTJジャーナルは、次のサイトでPDFファイルをダウンロードしていただくと(無料)、ご覧いただけます。オープンアクセスに対応した新タイプのジャーナルですので、ぜひお楽しみください。
                         BTJ編集長 河田孝雄
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