まずは、来週の開催を控え、急速に盛り上がってきたBioJapan2008からホットニュースを2つお届けいたします。いずれも事前予約不要です。
 第三の緊急セミナー開催が決定いたしました。今度はわが国のバイオベンチャーの旗手であるアンジェスMGです。10月17日金曜日午前12時から午後1時まで、パシフィコ横浜会議棟302号室で緊急開催いたします。
 
 肝細胞成長因子遺伝子を搭載したプラスミド医薬の商品化の最終段階に入り、次の成長を求め、次の戦略を練っていたアンジェスMGが緊急セミナー「アンジェスMGの次の戦略」を開催いたします。今まで盛んに技術提携や自社開発を進め総合オリゴ核酸医薬企業へと変貌する戦略が開陳されるかも知れません。
 もう一つは、ノーベル化学賞を受賞したBoston大学医学部下村脩名誉教授と長年共同研究を続けてきたチッソが、受賞対象となったGFPとイクオリンなど、生物発光に関する緊急講演を開催することを決定いたしました。
 
 10月16日午前11時と午後2時からの2回、パシフィコ横浜会議棟413号室で「下村先生のGFP、イクオリン研究の歴史と概要、弊社発光たんぱく質技術と今後の用途展開」と題した講演を開催いたします。また、GFP、イクオリン発光の実演も行います。但し、やっと手当した会場が狭く、先着50人限定です。
 
 上記の2つの講演は、事前予約が終了しているため、いずれも先着順で受け付けます。セミナーを受講なさる方は、事前に総合受付で入場バッジを入手する必要があります。下記のサイトから展示会事前予約に登録すれば、無料でしかも入場バッジの発行もお待たせすることはありません。どうぞ会期中も受け付けておりますので、どうぞご登録願います。
◎展示会事前登録(入場バッジ登録、無料)
https://biojapan2008.com/public/application/add/33?lang=ja 
 
 東京は快晴です。月曜日のメールでフライングをした、京都大学山中教授の発表は本日3時に掲載いたしました。今回は3つの遺伝子をタンデムに結合したプラスミドDNAをマウスの胎仔線維芽細胞に、別のプラスミドに載せたc-Myc遺伝子とともに導入して、iPS細胞を樹立することに成功しました。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/6553/ 
 
 これによって、3つの飛躍がありました。
 
 第一は安全性がレトロウイルスベクターと使った場合より飛躍的に向上しました。第二はレトロウイルスベクターを使うと、ゲノムの部位ランダムに、しかも多数のコピーの遺伝子が挿入されるため、iPS細胞を標準化することは極めて困難でした。プラスミドDNAを使い、ゲノム遺伝子の挿入が無いことが確認されているため、少なくともゲノム構造の変化を伴わないiPS細胞を作製する目処が立ちました。いよいよiPS細胞の標準化も夢ではなくなったのです。
 
 第三の飛躍はiPS細胞の作製に必要な未知の第5の因子がないことが確定したことです。今まではレトロウイルスがゲノムに挿入された結果、第5の因子が作動している可能性を否定出来ませんでしたが、今回初めて、iPS細胞を作るには、SOX2、OCT3/4、Klf4だけが不可欠で、c-MycはiPS細胞の作製効率を向上させるという4因子の機能が確定いたしました。もう未知の因子の存在を懸念する必要はないと思います。但し、Wisconsin大学のグループのように違う遺伝子の組み合わせを全部否定するものではありませんが、今のところ、iPS細胞作製の効率は山中教授の組み合わせが最良であります。
 
 勿論問題はあります。
 
 今回の実験は対象の細胞が最もiPS細胞を作製する効率の高いマウス胎仔線維芽細胞でありますが、レトロウイルスベクターを使用して、c-Mycを含む4因子を導入した場合のiPS細胞の作製効率の30分の1以下に止まりました。現在の段階では、c-Mycのプラスミドを共に導入しないとiPS細胞の作製は観察できないのではないでしょうか?
 
 安全性を増せば、iPS細胞の樹立効率が下がる。まったくの矛盾です。
 
 内在性のc-Mycを誘導する化学物質などの追求が重要となるでしょう。しかし、これもやりすぎるとがんになるというリスクがあります。必要な時期に一過性に効かせる微調整がとても大切となりそうです。日本人の十八番かもしれません。
 
 さて皆さん、来週どうぞ横浜でお会いいたしましょう。今回のBioJapan2008は面談予約するシステム、ビジネスパートナリング・マッチングソフトが苦節3年の歳月を経て、やっと好調に稼働しております。既に面談約束が500件を突破、私たちが目指しているオープンイノベーションの実現に近づきつつあります。
 
 登録も利用も総て無料です。
 
 あなたこそ、このバイオのネットワークの主役です。どうぞ下記よりご登録願います。
◎ビジネスパートナリング・マッチング登録サイト(無料)
https://biojapan2008.com/public/application/add/37?lang=jp 
 
 会場でお会いいたしましょう。
 
                Biotechnology Japan Webmaster 宮田 満
 
◎◎BioJapan2008一押情報特集
http://biotech.nikkeibp.co.jp/NEWS/sp_show.jsp?spid=84 
 
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今週はノーベル賞と大学ランキングの記事が話題になりました。
今日は、札幌の第31回日本高血圧学会総会を取材中です。
伝統的な沖縄食は、高血圧対策にも有効、と新データが発表されました。
世界に誇る和食の基本食材、お米や大豆の健康機能を議論する国際シンポジウムが10月26-27日、11月9-12日に相次ぎ開かれます。
来週パシフィコ横浜の「BioJapan2008」では、10月15日(水)午後、「新世代に入った農業ビジネス」を開催します。
BTJジャーナル08年9月号は植物代謝パスウェイ・メタボロミクスを特集してます。
「BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
アカデミア向けのスペシャルサービス「BTJアカデミック」はこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp
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 毎週金曜日のメールで編集部原稿を担当しておりますBTJ編集長の河田です。ノーベル賞の発表が相次いだ今週は、下記のノーベル賞関連の記事がよく読まれました。
続報、ノーベル化学賞の下村博士の1962年論文、被引用数が90年台から急増して08年に最多更新
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/6598/
速報、ノーベル化学賞をまたまた日本人が受賞、緑色蛍光たんぱく質(GFP)の発見で下村脩博士
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/6597/
  
速報、2008年のノーベル医学生理学賞は3人のウイルス学者
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/6524/
ノーベル賞有力候補研究者を米Thomson Reuters社が発表、審良静男・阪大教授を選出
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/6451/
 木曜日に英国から発表になった「世界の大学ランキング」の記事も人気です。
Times世界の大学ランキング2008年版、トップ200に日本は10校、慶應義塾が外れる
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/6620/
 ノーベル賞および大学ランキング関連では、アカデミアの研究業績の客観的な基準となる学術論文の覇権をめぐり、トムソンとエルゼビアがそれぞれ、活発に発表を行いました。今後も注目していきたいと思います。
 今回発表になった2008年版世界の大学ランキングでは、日本の大学ランキングでトップレベルの慶應義塾の名前が、200位までの中に見つかりません。当然といえば当然ですが、評価基準によって、ランキングは大きく変動します。
 法人化した大学の関係者の皆さんも、このあたりの事情には興味をお持ちと思います。世界の大学ランキングの詳細記事は、10月24日夜に発行・公開する「BTJジャーナル」08年10月号に掲載する予定です。ぜひご覧ください。
「BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn
 さて本日は、札幌で開催中の第31回日本高血圧学会総会の会場におりまして、現在は、高得点演題5「分子生物学・酸化ストレス」の口頭発表を聞いてます。高血圧ラットであるSHRが論文発表になって45年たった、アニバーサリーAMPキナーゼやNADPHオキシダーゼ、アペリンなどがキーワードのようです。
 高血圧学会からは現在、下記の伝統的沖縄食の効果を報道してます。
琉球大・沖縄国際大・東大、伝統的沖縄食は血圧下げる、チャンプルースタディ3回目の成果を高血圧学会で発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/6632/
 世界に誇る長寿食である日本食の基本の食材といえば、お米、大豆、お茶、魚、海藻、キノコなどなど──。お米の健康効用を議論する「コメと疾病予防」国際シンポジウムは、2008年10月26-27日に和歌山市で開かれます。
 これに続き、11月9-12日に東京・ヒルトンホテルで、第8回国際大豆シンポジウム「Role of Soy in Health Promotion, Chronic Disease Prevention and Treatment」が開催されます。
※BTJ記事
大豆の健康効用を議論する国際シンポが11月9-12日に日本で初開催、「SOYJOY」大ヒットの大塚がダイヤモンドスポンサー
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/6614/
「コメと疾病予防」の国際シンポ、10年振りの第2回が10月に和歌山で開かれる
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/4780/
 第2回国際シンポジウム「コメと疾病予防」の組織委員長である和歌山県立医科大学の南條輝志男・理事長兼学長は、昨日、高血圧学会の座長をおつとめでした。
 そろそろメール原稿の締め切り時間が来ました。
 来週、パシフィコ横浜で開催させていただく「BioJapan2008」では、食と農業関連の話題とした10月15日午後、「新世代に入った農業ビジネス」を開きます。
 かずさDNA研究所副所長の田畑哲之さんにモデュレーターをおつとめいただきます。ぜひご参加ください。
「BioJapan2008」の概要は下記をご覧ください。
http://expo.nikkeibp.co.jp/biojapan/index.html
セミナーの申し込みは、下記サイトからお願いします。
https://biojapan2008.com/public/application/add/37?lang=jp
 植物ゲノムのマイクロアレイ関連では、BioJapanで生薬関連の発表も10月15日にありますので、ご覧いただければと思います。
※BTJ記事
富山大・和漢医薬研、SNPsマイクロアレイで人参類生薬を同定、天然薬物の標準化の第一弾
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/6599/
 それでは最後に「BTJジャーナル」08年9月号(第33号)のコンテンツを目次にて紹介します。
2 連載「大学は今」第9回
ポスドクの就職率が向上
キャリアパス多様化促進
5 特集リポート
植物代謝パスウェイ
山崎真巳・千葉大准教授
村中俊哉・横浜市大教授
ハウス食品ソマテックセンター

10 NIH「研究者役人」に学ぶ
笠岡(坪山)宜代
国立健康・栄養研上級研究員

12 BTJアカデミック・ランキング
スーパー特区の記事が人気

13 専門情報ウェブサイト「FoodScience」
事故米とメラミン

14 BioJapan2008プレビュー

18 広告索引

 ぜひ「BTJジャーナル」をダウンロードしてお楽しみください。パソコンでご覧いただくと、リンク先の情報もすぐに入手できます。プリントアウトをお読みいただくなら、カラーをお勧めします。
「BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn
 BTJジャーナルは、次のサイトでPDFファイルをダウンロードしていただくと(無料)、ご覧いただけます。オープンアクセスに対応した新タイプのジャーナルですので、ぜひお楽しみください。(BTJ編集長 河田孝雄)
 ご意見などは以下のフォームから受付します。いただいたご意見を次回以降のBTJメールの中で、匿名で紹介させていただく可能性があることをご了解ください(紹介されたくない場合はその旨を明記しておいてください)。
https://bpcgi.nikkeibp.co.jp/form-cgi/formhtml.cgi?form=ask_pass4/index.html
                           BTJ編集長 河田孝雄