Biotechnology Japan Webmasterの宮田です。本日はちょっと紙面を拝借して、9月18日に東京で開催いたします、BTJプロフェッショナルセミナー「次世代シーケンサーが変えるバイオ」への最後のお誘いです。
 いよいよ農水省も次世代シーケンサーに取り組みました。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/5860/ 
 
 次世代シーケンサーによって、ゲノム解析のコストと時間が革命的に縮小しつつあります。これが一体、バイオ研究開発の何を変えるのか?
 
 ヒトゲノム解析によるヒトゲノム構造と遺伝子発現調節のまったく新しい領域が開拓されつつあります。今や遺伝子ネットワークやRNA新大陸など、想像すら及ばなかった新しい生命像が次々と明らかになっています。こうした技術突破を受けて、疾患関連遺伝子の探索と疾患メカニズムの解析がどのような変貌するのか? 今までのSNPsによる疾患遺伝子探索の壁を打破する新発見や、ヒトiPS細胞というもう一つの技術突破と次世代シーケンサーが融合することで、画期的な疾患モデルの開発や細胞の品質管理などへの道が開けつつあります。
 
 皆さんは、ヒト全ゲノムシーケンスをするためにどのような倫理的な手続きが必要だと思いますか? 京都大学が着手した疾患iPS研究を具体例に、今回のセミナーで議論する計画です。
 
 また、昨年までは沈黙していた文部科学省がいよいよ次世代シーケンサーの国家プロジェクトに乗り出します。この最新情報も直接担当者と議論したいと思います。さらに、あまりのデータ量にインターネットでゲノム解析データを送信することができないほどの、次世代シーケンサーによる情報氾濫にどう立ち向かうのか? わが国のバイオインフォマティックスの先端研究者と議論する予定です。
 バイオの先端を走る皆さんに、是非ともご参加いただきたい。ゲノム解読、ゲノム構造、遺伝子発現、エピジェネティックスなどのバイオ研究にコペルニクス的転換を迫る次世代シーケンサーの未来を皆さんと一緒に見通したいと思います。今回のセミナーでは、現在入手可能な次世代シーケンサーを提供している3社がそろい踏みで展示いたします。それぞれの特性を理解し、是非ともバイオの未来に投資をしていただきたい。
 
 詳細は下記より、残席わずかです。どうぞお急ぎ願います。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/080918/  
 
 会場でお会いいたしましょう。
                  Biotechnology Japan Webmaster 宮田 満
 
                       http://biotech.nikkeibp.co.jp
 
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日本のものづくり産業の力に感心しました
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 こんにちは。水曜日を担当する日経バイオテク編集長の橋本宗明です。
 
 先週に引き続いて医療機器関連の話題です。先週金曜、横浜市にある木原記念横浜生命科学振興財団が主催し、神奈川県相模原市で開催された「バイオビジネス・パートナリング」に取材に行ってまいりました。
 
 先般からこの欄で書いていますように、機械や電機、精密、素材など、日本の製造業が長年培ってきた技術を生かせば、競争力のある医療機器を開発できるのではないかと考えています。医療機器やデバイスの分野では、グローバルに事業展開する欧米企業の存在感が強いですが、さまざまな技術の組み合わせで製品が構成されていることや、改良型の製品でも利点が認められれば受け入れられるといった点を考えると、むしろ日本企業が強みを発揮できる産業のように思われます。そんな思いから、実際にものづくりで培った技術を生かして医療機器分野で活躍している企業はないかと取材に行ったところ、案の定、ユニークな企業が幾つもあることを知り、日本のものづくり産業の力に感心した次第です。
 その1社は自動車部品メーカーのパイオラックスの子会社のパイオラックスメディカルデバイスです。パイオラックスはもともと加藤発條製作所という社名で金属バネを作っていましたが、合成樹脂の工業用ファスナーや、緩衝装置なども手掛けるようになり、「弾性(ELASTICITY)を創造するパイオニア」ということで、パイオラックスという社名に変更したそうです。
 そのパイオラックスが培ってきた弾性技術を生かして医療分野を開拓するために、99年にパイオラックスメディカルデバイスが設立されました。同社ではこれまでに血管造影や血管内治療、内視鏡・腹腔鏡治療に使えるカテーテルやガイドワイヤー類、頭蓋骨固定用のプレートなどを製品化してきました。最近では、国立がんセンターの先生と共同開発したがんの全身化学療法に用いる静注カテーテルが好評で、シェアを急拡大させているそうです。このカテーテルは、先端の弁機構で血液の逆流を防止するとともに、こう血栓性に優れた材料を用いたことで、長期間留置できるようになったのが特徴だそうです。また、テフロンのチューブを利用することで潤滑性を高めた内視鏡治療用のガイドワイヤーも評判がよく、これもシェアを大きく伸ばしているといいます。これらの製品はまだ国内でしか出していないということですが、大方一三社長は、「国内で足場を固めたら、海外にも出して行きたい」と話していました。
 
 また、既に日経バイオテク・オンラインの記事にしましたが、日産自動車の電算部門が独立し、富士通の100%子会社となって発足したデジタルプロセスの話も非常に興味深かったです。この会社は、自動車の設計で培ったCAD/CAM(Computer-Aided Design and Manufacturing)を応用して、歯科医院で採取した石膏型を基に歯冠を設計。設計した通りにセラミックスやチタンを切削加工して歯冠を作製する技術を開発しました。従来の方法に比べて歯冠作製にかかる人手を減らし、短時間で高精度の歯冠を作製できるのが特徴です。
 
 これまで国内では自動歯冠作製システムとして販売してきましたが、ノリタケデンタルサプライと組んで米ボストンとデンバーに歯冠の大規模生産拠点を開設し、受注生産サービスを開始したところ、「08年だけで年間10万症例を超える見通し」(デンタル事業室の藤原稔久室長)とのこと。ものづくり技術を医療分野に展開し、成功を収めつつある事例といえそうです。
 
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/5776/ 
 
 ただし、ここに挙げたのは希な事例で、現実には日本の医療機器産業の競争力は決して高くありません。日本の医療機器の市場規模は2兆円強ですが、圧倒的な輸入超過の状態です。特に需要が伸びている治療用デバイスなどの輸入依存度が高い傾向にあります。この状況をどうすれば打開できるのでしょうか。
 
 その点について、パイオラックスメディカルデバイスの大方社長は、「日本の医療機器業界は裾野が狭い。もっといろんな専門の人が入ってくれば、いい製品をもっと作れるはず。また、ユーザーである日本の先生(医師)は、製品に対して不満があり、アイデアを持っている。そういう先生にめぐり合って製品に生かし、それがグローバルにも認められる製品になっていけば、我々にもチャンスがある」と話していました。
 
 いずれにせよ医療機器産業は、うまくすれば日本企業がもっと活躍できる分野に違いないと思います。医療機器産業を、グローバルに発展する業界にするには何が必要か、皆さんと一緒に考えて行きたいと思います。
 
 最後にBTJプロフェッショナルセミナーと、BioJapan2008のご案内です。
 
 9月18日開催の「次世代シーケンサーが変えるバイオ研究の未来」の受付が間もなく締め切りになります。まだ申し込まれていない方は、下のリンクからお申し込みください。
 
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/080918/ 
 
 また、10月3日開催の協和醗酵キリン設立記念セミナー「抗体医薬の現状と将来」は、おかげさまで間もなく満席となりそうな状況です。こちらもまだの方はお急ぎください。
 
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/081003/ 
 
 10月15日から17日まで横浜市で開催するBioJapan2008も、事前登録を受付中です。テーマによっては事前登録で満席になってしまうものもありそうなので、お申し込みをお急ぎください。
 
https://biojapan2008.com/public/application/add/37?lang=jp 
 
                      日経バイオテク編集長 橋本宗明
 
 ご意見があれば以下のフォームからお願いします。いただいたご意見を次回以降のBTJメールの中で、匿名で紹介させていただく可能性があることをご了解ください(紹介されたくない場合はその旨を明記しておいてください)。
 
https://bpcgi.nikkeibp.co.jp/form-cgi/formhtml.cgi?form=ask_pass4/index.html
 
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新型シーケンサーで情報量が爆発
もはや“愛”では対応しきれない
BTJジャーナル08年8月号のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
「BTJアカデミック」はこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp 
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 「─なるべく低コストでなるべく充実したゲノム注釈を─」という副題のついた「Genome Infomatics WorkShop 2008」が2008年7月11日に千葉のかずさで開かれました。
 
 かずさDNA研究所が主催、ライフサイエンス統合データベースセンター(DBCLS)が共催し、50人ほどが参加しました。
 
 「wetラボでもうっかりやっちまいがち」「うっかりゲノム」「こんな大量な解析できる人はそうそういませんよ」「うっかりdataの行き先は」「うぎゃー、メールが来た」「勘弁してください」──。新型シーケンサーの登場で、安易にシーケンスを外注したときの問題点をわかりやすく指摘したのは、ワークショップのプログラムの「はじめに」を講演したかずさDNA研究所の中村保一・植物ゲノム研究部植物ゲノム情報研究室室長でした。
 
 新型シーケンサーの出現により、安価に大容量の塩基配列を決定することが可能になり、高速に均一な品質のゲノム注釈を実施する系を提供する必要性が高まっています。
 
 このままでは“絶滅危惧種”になりかねないゲノムインフォマティストの育成が急務といえそうです。
 
 BTJジャーナル08年8月号に、ゲノムインフォマティストの記事を掲載しました。
 
 下記のBTJ記事をもとに、研究者の方々が発表に用いたパワポ図版データも掲載して、分かりやすく紹介しています。ダウンロードすると全文を無料でご覧いただけます。
 
※BTJ記事
遺伝子のアノテーション「皆で集まって解析するジャンボリーは有効」とOIST川島武士氏
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/4707/

「ゲノムインフォマティストは絶滅危惧種に。自動化だけでなく、教育や
解析受託センター整備など重要」と黒川顕・東工大教授
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/4599/

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08年8月号(第32号)の目次は以下の通りです。

2 連載「大学は今」第8回
大学を早期退職して挑戦
鎌谷直之・前女子医大教授

5 特集リポート
第10回日本RNA学会年会
内藤哲・北海道大学教授
中村義一・東大医科研教授

8 ゲノムインフォマティスト
黒川顕・東工大教授
川島武士・OIST研究員

11 BTJアカデミック・ランキング
バイオマス環境の記事大躍進

12 専門情報ウェブサイト「FoodScience」
パンがカビないわけ

13 技術シーズ・レター

21 広告索引

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                            BTJ編集長 河田孝雄