まずは、私の渾身のインタビューを掲載したBTJジャーナル6月号はもう、お読みになりましたか?
 「第二、第三の山中教授が出てくるためにも、今回のiPS細胞の支援体制(産学連携や知財管理会社の創設)は重要だ。こうした支援体制が若き才能を大学に吸引する」という京大の松本次期総長の発言は、iPSフィーバーの中で、大学としての事業化支援を突き詰めて考え抜いた賜であると感じました。
 
 産学連携・イノベーションの実現と本来の大学の質の高い知の追求との絶妙な舵取りを行う叡智を持つ大学こそが、これからの日本には必要です。
 
 どうぞ下記から無料でダウンロード可能です。
http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/ 
 
 余談ですが、京都大学の役員室でインタビューを待つ間に、机の上に活けられていたシャクヤクの一輪挿しが心に突き刺さりました。簡素でありながら、凛とした姿に伝統の深さを感じました。他の大学では見たこともない。
 
 「誰が活けたのですか?」という質問に、「ここの秘書さんです」という、何でこんなことを聞くのかという答えにも、いちいち感心してしまいます。
 
 但し、もう一度、iPS細胞の国際的な研究開発競争に立ち戻れば、京都大学のこの良さが伝わるのは、東男ながら暗黙知として日本文化のほんの一端を私が共有しているため。世界はもっと京都大学が迅速に明確に説明することを、実は求めているというのは忘れてはならないでしょう。阿吽の間だけて通用することを、現在急速に進んでいる地球市場の統合が許しはしないのです。
 
 さて、サッカーの欧州選手権、ユーロ2008はスペインの勝利で終わりました。オーストラリアの気温が予想外に高く、個人の技量の差も加わり、ドイツは後半ばてていました。今のスペインはセスク・ファブレイガスやフェルナンドトーレスなど若き才能が満ちています。
 
 しかも、スペインの性癖だった美しいがもろい、ラテンの精神が今では生真面目な献身も厭わなくなっています。TVの解説者も何度も指摘していましたが、今年のスペインチームは仲がとっても良い。控えの選手まで肩を組んで、最後の笛を迎えたのは感動的というか、ちょっと気持ち悪いくらいでした。
 
 イスラムの占領から国土を回復した結果、地方の群雄割拠が今の尚続いているスペインでは、出身地毎に仲が悪い歴史を背負っています。チームより、個人という今までのスペインナショナルチームの病の原因でもありました。どうやら今回は登録されていないかった名選手、ラウールがチームに友愛をもたらしたらしい。ピッチに姿はなかったが、彼が今回の勝利の立役者であることは間違いないでしょう。いやー面白かった。興奮で一睡もしていないのに眠くなりません。今晩あたり、きっとまずいことになりそうです。
 
 さて、バイオです。
 
 東京は洞爺湖サミットの厳戒態勢のため、主要道路で検問が行われ渋滞するというとんでもない目にあっています。警察は大張り切りですが、これではG8の関係者達に、日本が警察国家であることがばれてしまいます。もっと警備も洗練できないものか?
 
 サミットが明けると、中央官庁に人事の季節がやってきます。
 
 7月4日に内示があります。今回は厚労省、文科省、経産省もいずれも大幅な人事であると噂されています。
 
 先週の号外でお伝えしましたが、骨太2008に、イノベーション創造機構が盛りこまれ、わが国のバイオベンチャー救済に2000億円の内から少なくとも官民の出資を合わせて400億円は確保できたかも知れません。
 
 最も、これからが2000億円の原資を、やれ資源だ、やれIT・エレクトロニクスだ、そしてバイオと各分野で取り合いが始まります。更に、ただ金をぶんどれば良いというものではなく、バイオ産業を離陸させるために最も効率良い仕組みで投資することも考えなくてはなりません。
 
 つまり中身はこれからなのです。
 
 まずは、冷徹に駄目なものは駄目、良いものは良いと峻別する目利きで、尚かつ「依怙贔屓だ」という批判を無視できる厚顔無恥な才能が必要になります。ちょっと目には、モラルハザード寸前と見まごうばかりかも知れませんが、必要十分な説明責任と投資の合理的な説明、そして利益相反に関する常識も皆さんと共有していることが最低の条件です。できれば、お金に淡泊であると尚良いでしょうね。
 
 誰か、こうしたタフな人材をご存知ありませんか?
 
 バイオ分野の知財統合やベンチャー統合、臨床開発の加速など、野心的な試みを機能させるためには、どうしても必要です。
 
 2000億円という響きだけで、上空を禿鷹が舞いだしています。ダークサイドに落ちた人材などを迅速に排除して、若き才能に働いてもらう舞台を創らなくてはなりません。
 
 詳細は下記の記事から。
 
 まだ、枠だけですので、皆さんの智恵をバイオベンチャー救済策とバイオ産業振興策の中身に反映させましょう。それだけに7月11日の人事はとても気になります。この人事下手を打つと、日本の停滞を決定的にしてしまうかも知れません。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/4126/ 
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/4167/ 
 
 今週もお元気で。
 
     Biotechnology Japan Webmaster 宮田 満
 
PS0
 もうお読みになりましたか? ブログを開始いたしました。メールに対するご意見もこのブログで承ります。どんどん議論いたしましょう。
http://blog.nikkeibp.co.jp/bio/miyata/ 
 
PS1 
 皆さん、もう登録なさいましたか?1週間にして1000人突破いたしました。
 
 環境資源エネルギー、そして農業に関係するバイオリーダーがそれぞれのビジョンを皆さんに直接お届けいたします。合わせて、BTJで報道された関連ニュースの見出しも提供、重要情報の見落としを、これで防ぐことができます。最近のホワイトバイオの動きは極めて急です。石油文明一辺倒だった世界が変わろうとしています。ご関心のある方はどうぞ下記からご登録をお急ぎ願います。
http://passport.nikkeibp.co.jp/bizmail/green/index.html 
 
PS2 
 ところで秋から冬にかけて学会シーズンの準備をいたしましょう。ランチョンセミナーを開催予定の企業関係者に提案です。Biotechnology Japanでは、皆さんが苦労して面白いセミナーを展開していることに注目しています。会場の成約でせっかくのセミナーをご覧になれる方はせいぜい200人止まり、しかもその半数はお弁当目当てというのは、いかにももったいない。
 
 Biotechnology Japanが提供するWeBridgeを使えば、会場に来れなかった研究者に、セミナー資料をもれなくお届けすることが可能です。現在までの実績では、平均400人以上のバイオ研究者がダウンロードしています。大手製薬企業や主要大学の意識の高い研究者や関係者がアクセスいたします。講師との調整などにも対応します。
 
 詳細は、btj-ad@nikkeibp.co.jp までお申し込み願います。
 
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<<BTJブログWmの憂鬱>> 
最新一週間の記事  http://blog.nikkeibp.co.jp/bio/miyata/ 
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2008-06-25
BTJブログWmの憂鬱08年06月25日、エピジェネティックスに注目
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/4089/
 
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2008-06-23
BTJブログWmの憂鬱08年06月23日、BIO2008の注目はこれだ!
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/4015/
 
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エピジェネティクスを特集した
BTJジャーナル 08年6月号を発行・公開
「BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/  
「BTJアカデミック」はこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/senmonn/btj_aca.jsp 
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 バイオ研究者のキャリアアップ/スキルアップにお役立ていただきたい月刊のPDFマガジン「BTJジャーナル」の08年6月号を発行・公開しました。
 
 特集リポートは「エピジェネティクス」。「DNAは運命だが、修正可能な運命。人間の健康管理の概念をまったく新しいものに書き換えてしまうかもしれない」という生命現象に深く関わる分野です。5月に開かれた日本エピジェネティクス研究会の第2回年会からホットな話題をお届けします。この4月に札幌医科大学の生化学講座に着任した豊田実教授と、4月発足の東大新領域オーミクス情報センターも兼任する伊藤隆司教授に話を聞きました。
 
 「BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn/
 
 BTJジャーナル08年6月号の記事をご覧ください。
 
 以下に6月号の内容を、目次にて紹介します。
 
「BTJジャーナル」のダウンロードはこちらから
→ http://biotech.nikkeibp.co.jp/btjjn 
それでは最後に08年6月号(第30号)の目次を紹介します。
 
2 連載「大学は今」第6回
iPS支援体制整備は試金石
松本 紘・京大副学長(次期総長)

4 特集リポート
エピジェネティクス最前線
豊田 実・札幌医科大学医学部教授
伊藤隆司・東大大学院新領域教授

10 連載「いいともバイオインフォマティスト」
 第3回 川路英哉・理研オミックス研究員

12 BTJアカデミック・ランキング
研究開発強化法が成立

13 専門情報ウェブサイト「FoodScience」
GM栽培目指す北海道生産者

14 「サイエンスマップ2006」
 科学技術政策研究所(NISTEP)

17 広告索引

 ぜひ「BTJジャーナル」をダウンロードして、お楽しみください。パソコンでご覧いただくと、リンク先の情報もすぐに入手できます。プリントアウトをお読みいただくなら、カラーをお勧めします。

 BTJジャーナルは、オープンアクセス時代に対応した新タイプのジャーナルです。研究や教育、日常生活にご活用いただければ幸いです。
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                           BTJ編集長 河田孝雄