ススキの遺伝子組み換え系を開発した北海道大学の山田敏彦先生から、「メルマガ読ませてもらいました」と、ご連絡をいただきました。オエノンのバイオエタノール生産工場に続く道路の脇にある「広大な土地」について教えていただきましたので、読者のみなさまにもご紹介いたします。
 その広大な土地は、苫小牧東部開発計画という国家プロジェクトで、1960年代に造成されたものだそうです。オイルショック前、鉄鋼・石油産業の会社を誘致して、北海道苫小牧市を中心とする一大工業地帯を創設しようとしていたのだそうですが、実際には当初見込んだほど分譲が進まず、数千ヘクタールの未利用地が残ってしまいました。
 …という経緯なのですが、山田先生はその土地を利用した資源作物の栽培をめざし、「苫小牧バイオマス研究会」で共同研究を実施中とのことです。「わたしもそこの土地がバイオ燃料原料製造拠点として有効利用できないかと思った」(山田先生)とのことでした。
 苫小牧バイオマス研究会は、土地を管理している株式会社苫東が立ち上げたものです。ウェブサイトがあり、ススキの圃場整備、移植の様子なども掲載されています(http://tomatoh.co.jp/bio/index.html)。山田先生は、規模を拡大して近い将来、数百から数千ヘクタール規模の実証実験ができないかと模索中だそうです。
 もちろん、すぐに遺伝子組み換え植物を使うのは無理ですから、まずは非組み換えススキで実験を進めています。それでも、育種で収量を上げた品種を使えば、3年目に30t/ヘクタールを達成できると考えているとのこと。ジャイアントミスカンサスの場合には40tから50tを目指すとのことでした。
 とても楽しみです。ぜひ取材にうかがわせて頂き、読者の皆さんにプロジェクトの進展をお伝えしたいと思っています。
  日経バイオテク副編集長 小田修司
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