前回、バイオプラスチックについて書きましたが、なかなかよいタイミングでキヤノンと東レからも複合機向けのバイプラスチック部品の開発に成功したというニュースが出てきました。さっそくお話をお聞きしてみました。
 トヨタ自動車やNECにくらべると慎重ですが、まずは(一般消費者向け製品に比べると)生産量の少ない印刷業界向けの製品に、開発した大型バイオプラスチック部品を使用してみるということのようです。
 近い?将来、一般向けのプリンターとかインクカートリッジなどに使われるようになると、バイオプラスチック需要が一気に大きくなるのは間違いありません。素材特性の開発が進み、ほとんどの用途に使えるようになってきましたから、従来のプラスチックからの代替がいろいろ考えられます。やはり、バイオプラスチック事業は、大きく転がり出したように思います。
 ところでバイオプラスチックとはまったく関係ない話題なのですが、サンドイッチ・チェーンのサブウェイが来年4月、大阪府立大のキャンパスに直営店を出店するそうです。実は、日経バイオテク編集部は現在、「日経バイオ年鑑2011」の編集作業に追われています。「植物栽培工場」の項目をアップデートしていて、この話題に行き当たりました。
 経産省、農水省の委託プロジェクトで来年4月、大阪府立大に植物工場研究センターがオープンします。そこで作られる野菜の一部を共同研究者のサブウェイが、同キャンパスにオープンする店舗「野菜ラボ」で、サンドイッチに使用するのだそうです。店舗で使うレタスは、すべて植物工場で栽培したもので賄います。
 個人的には、野菜をわざわざ植物工場で作る必要があるのだろうか、という疑問はわくわけですが、お話を聞いてみると、トレーサビリティーが完璧、農薬がいらない、猛暑で野菜が高騰しても仕入れコストが安定、といった今ドキの事情に応じたメリットがあるようです。記者としては、なるほどな、と思いました。
 植物工場のレタスを使うサブウェイの「野菜ラボ」は、今年7月に出店した東京・丸ビル店に続く2店舗目です。丸ビル店のコンセプトはお客さんに受け入れられているようで、立地から考えられる以上に客足は好調とのことでした。
 露地では作りにくい外国の珍しい野菜を作って、メニュー開発をする計画もあるとのこと。これは、なかなか素敵なアイデアだと思いました。多様なハーブ、「塩の代わりに使う野菜」などが候補に挙がっているそうです。来年4月オープン予定ですので、いちど行って食べてみたいです。
 農水省と経産省は、2009年度から2011年度までの3年間で、国内50カ所ある植物工場を3倍にする計画を立てて、補助事業を実施中。露地で野菜が作れない国に植物工場と運用ノウハウをパッケージ輸出する、といった将来像も描かれているようです。こちらも、巨大市場に向けた胎動なのかもしれません。
                  日経バイオテク副編集長 小田修司
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