昨日、オエノンホールデイングスの第2四半期決算説明会を取材してきました。同社は、農林水産省の「バイオ燃料地域利用モデル実証事業」で中心となって、バイオエタノールを作っている企業です。バイオエタノールの製造プラントは、同社(グループの合同酒精)の苫小牧工場に隣接しているとのことです。まだ、見たことはないのですが、いつか見学させていただきたいと思っています。
 決算発表の内容については、記事を読んでいただければと思います。特に印象に残ったのは、現在はバイオマスとして日本の土地で生産したコメではなく、WTO絡みで「輸入させられた」コメを使用している点でした。国産米は高くてとても採算が合わないためです。輸入米の行き場がなく、倉庫で死蔵?されているという事情もあります。
 ただ、どうでしょう。あまり、正常な姿ではないように思いました。
 元東大教授の横山伸也先生が先週の講演で話されていましたが、国内で生産したコメをバイオマスとして利用することを、オプションの1つとして考えられるルールつくりや研究も必要なのではないでしょうか。実は、オエノンホールディングスはすでに、将来的には北海道産のコメからアルコールを生産することを視野に、独自に栽培実験を開始しているそうです。
 バイオマスとして最適な多収穫米の品種改良や、耕作方法の開発には、これまでに日本が蓄積してきた稲作の技術が生きるはずです。やりがいのある研究になるのではないかと思います。
 実現のためには、新たなルール作り(+既存のルールの撤廃)も必要です。製造コストだけでなく、バイオマス生産による環境影響や雇用創出の効果も評価する必要があります。
 「本気で検討してみたがとても無理だった」ということになるかもしれませんが、検討する価値はあるように思います。
 ※前回のメールで、「横浜大学」と書きましたが「横浜国立大学」の間違いです。申し訳ありませんでした。
              日経バイオテク副編集長 小田修司
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