本日、環境省の中央環境審議会が「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」をまとめて公表しました。日付は2010年7月28日になっていますが公にされたのは29日です。本メールが届く頃には、環境省のホームページからもダウンロードできるはずです。
 答申では日本で初めて、ガソリンにバイオエタノールを10体積%まで混合したE10ガソリンに対応する自動車の排出ガスの技術規準や、燃料規格が検討されています。この答申を受けて国土交通省などが、日本で初となるE10対応車の保安規準を決めることになります。
 現在も実証試験などで、E10ガソリン対応の「実験車」が走行している事例はありますが、そもそも排出ガスの規準や燃料規格が存在していないので、「E10対応ガソリン車」も「E10ガソリン」も、まだ一般販売はされていません。規格ができれば、それに対応したE10ガソリンの販売が可能になり、自動車メーカーも対応車を開発・販売することになると思われます。
 もっとも「これでバイオエタノールの普及のための環境がすべてそろった」というには、ほど遠い状況です。最大の課題は、バイオエタノールをガソリンにそのまま混合するE3、E10ガソリンの普及を図りたい環境省と、エタノールをイソブタンと化学的に結合させて作ったETBE(エチルターシャリーブチル)を混合する方式の方がよいとする石油業界との歩調が合わないことです。ですが、まずは、ハードルを一つ超えたといえそうです。
 今後、ETBEを含むガソリンと、E3ガソリン、E10ガソリンが自動車のガソリンタンク内で混じりあうことが考えられますので、その際の安全性などについて検証する研究事業の立ち上げも環境省は考えているようです。
                   日経バイオテク副編集長 小田修司
※※みなさまからのご意見、ご批判をお待ちしております。
https://bpcgi.nikkeibp.co.jp/form-cgi/formhtml.cgi?form=ask_pass4/index.html
※※過去のメールはブログでご覧になれます。コメントもお寄せください。
http://blog.nikkeibp.co.jp/bio/green/
※※日経バイオテク編集部のミニブログTwitter(ツイッター)アカウント。
http://twitter.com/nikkeibiotech 
◆「BTJ」の関連記事◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
        農業/環境分野のバイオテクノロジー記事
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
新日鉄エンジ、生ゴミからエネルギー転換効率23%でエタノール製造
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/2717/
NEDO、「再生可能エネルギー白書」をまとめウェブで公開
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/2655/
Novozymes社とDedini社、サトウキビの搾りかすからのエタノールの商業生産を目指して共同開発
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/2628/
クリーンエネルギー閣僚級会合が米国で開催、バイオエネルギー推進で作業部会立ち上げも
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/2629/
東北大学と東北電力、褐藻からのバイオエタノール生産技術を開発
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/2441/
新日鉄エンジニアリング、食品廃棄物からのバイオエタノール生産プラントを販売開始
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/2129/