皆様、あけましておめでとうございます。旧年は定期メールをご覧いただき心よりお礼申し上げます。本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
 新年早々は、2010年度予算の概算要求と09年末に鳩山政権が発表した新成長戦略「輝きのある日本へ」の原文を改めて見てみました。文面によると、鳩山政権は、環境、健康、観光という分野にヒト・モノ・カネをつぎ込んで、日本の成長の原動力としたい考えです。
 まず、概算要求は、農業、環境バイオにかかわる項目がどれくらいあるか、数えてみたところ、関連の予算額が大きく増えていると分かりました。政府の問題意識として最も大きいのは、日本の食料自給率向上です。2010年度における予算増額は、公共事業を中心とした予算圧縮の動きとは対照的です。農林水産の研究開発には追い風が吹いています。
 一方の新成長戦略は、以前に小欄でご紹介しました東京大学前総長、三菱総合研究所の小宮山宏理事長の著書「『課題先進国』日本」の内容がベースの1つになっているようです。09年12月、小宮山理事長は内閣府で成長戦略について説明をしていました。題目名は「日本の成長戦略『環境と成長』プラチナ構想ネットワーク」でした。小宮山理事長の環境をテコにした産業創出の考え方が、新成長戦略に強く反映されています。
 鳩山政権の新成長戦略、あるいは予算で重要なのは、日本の方向性、言い換えるとビジョンを明確にしたことでしょう。アジアを中心とした成長著しい国々と競い合う局面に入り、日本は総力を挙げて国力の強化に努めなければなりません。日本全体をまとめる上で、ビジョンを示した価値は大きいと言って間違いありません。
 新聞の論調の中に「新味がない」というものがありました。確かに、鳩山政権の成長戦略は、自公政権の延長線上にあります。自公政権の成長戦略と見比べてみたところ、やはり環境、健康、観光とほぼ同様の3本柱が重要課題として強調されていました。これを指して、新鮮さがないとも言えるわけですが、私は、むしろ、日本にとっての重大課題というのが固まりつつあると考えます。環境や農業といった分野に象徴されるように、日本の課題は随分とはっきりと輪郭を現してきたのでしょう。
 6月に新成長戦略については、詳細が決まってくるようです。今後、私もニュースや解説記事を通して、日本のロードマップを考えていきたいと存じます。
                              記者 星 良孝
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