生物工学会ではバイオ燃料にかかわる興味深い報告が数々なされていました。生物学、工学、化学など、異領域をバックグラウンドに持つ科学者が、農業や環境バイオの分野で積極的に研究を進めていることが印象的でした。
 抗体研究を生かして全く新しい発想から新型のセルラーゼを作り出す東北大学、イオン液体という面白い物性を持つ物質でセルロースの分解を促進しようとする九州大学など、面白い研究が成果を挙げています。微生物の改良を押し進めていくという従来のアプローチだけではなく、多角的な手法を駆使する。バイオをエネルギー生産に生かしていこうと、研究者の奮闘が続いています。
 この流れがさらに強まるのでしょう。日本においては、要素技術は他国に負けないとよく言われます。既に、活発化していることではありますが、分野同士は融合していくでしょう。成果についての報告が出ているところを見ると、これからは果実を摘み取る時期になりそうです。
 近く私はセルロースやセルラーゼにかかわる最先端の研究を含めて、新しい動きをリポートできればと考えています。
                              記者 星 良孝
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