先週、広島大学で化学工学会の大会が開催され、今週は名古屋大学で日本生物工学会の大会が開催されています。会場に入って、演題を見ていくと、すぐにわかりますが、農業や環境のテーマが明らかに増えています。
 日本生物工学会では、テーマ別で見たときに、最も多いのが環境のテーマです。バイオマスからいかにエネルギーを取り出すか、あるいはバイオマスから化学品をいかに作り出すか。従来、酵素の研究テーマを重視した学会ですから、そうした基礎的な知識を生かしながら、環境で生まれる新たな課題に取り組んでます。化学工学会でもバイオの演題が多く見られました。
 バイオ研究開発の出口の分野としては、医学、環境、食品、農業などがありますが、環境の位置づけが大きくなるのは必然的な流れなのでしょう。折りしも、国連で、鳩山由紀夫首相が、温室効果ガス排出量を1990年比で25%減を掲げましたが、政府を 挙げてこの領域への取り組みを強める方向で、環境分野の研究開発の活発化の期待は高まるばかりです。
 化学工学会の幹部の方々と話す機会があって、彼らがおっしゃっていましたが、次に重要になるのは異分野間の交流です。環境系の話題は、バイオだけではなく、機械や化学、さらには経営面での知識の融合が欠かせません。学会により多くの人を呼ぶこと、さらには発表者は聴講者の理解について従来以上に気を使うことが重要になると考えます。
                              記者 星 良孝
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