間もなくお届けいたします日経バイオテク9月14日号の特集で、政府が決めた「グローバル産学官連携拠点」についてレポートを書きました。私は、産業集積政策にもっと戦略的に取り組むべきだと考えます。
 グローバル産学官連携拠点というのは、要するに政府が産業集積の重点地域を絞り込む政策です。従来、47都道府県のほとんどが手を挙げて、産業集積政策の代表格である「クラスター」作りを広げてきました。政府や自治体が、安くオフィスや研究室を貸したり、税制優遇をしたりして、ベンチャーを育てたり、中小企業を育成したり、企業誘致したりする政策でした。グローバル産学官連携拠点というのは、もっと大胆に、優先的に資金を投じる地域を絞ろうというわけで、今年6月に政府が応募の中から選抜したものでした。都道府県を中心とした産学官の機関が応募しまして、地域としては北海道、東海(愛知県、岐阜県、三重県)、京都府、関西(大阪府、兵庫県)、福岡県が選ばれました。
 私は今回のグローバル産学官連携拠点に限らず、いろいろな地域を取材してきましたが、当然というべきか、地域によって産業集積に対する熱意が異なっていると感じています。要するに、産業集積を何とかして成し遂げ、国際競争力ある地域を作ろうと燃えているところもあれば、漫然と進めているように見えるところもあります。思うに、やはり自立的に、積極的に産業集積をしようと、地域ぐるみで取り組んでいるところに、より大胆に資金を投じていく政策を明確に打ち出すべきと感じます。
 日本は、収益性の低い旧来型の産業構造のままで今後続いていくのは現実的ではないと思われます。早いところ、政府ぐるみで産業集積をやるのが重要なわけですが、そこは割り切った重点化が必要ではないでしょうか。ちょうど、省庁から2010年度の概算要求が出てきまして、民主党の対応が注目されていますが、そうした予算に基づいた事業だって、今後は、産業集積を踏まえて、考えられてしかるべきとも思われます。
 地域格差が問題視されてきた中で、異端の意見でしょうか。私は、より大胆に進めることが肝心と考えます。
                              記者 星 良孝
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