日経ビジネス(8月31日号)の編集に参加しまして、雇用創出について取材をしました。日経バイオテクでも、雇用創出の連載をお送りしていきます。
 全国各地に、バイオ関連の事業で雇用を増やす動きが広がっています。例えば、アサヒビールは、バイオをうまく事業につなげ、人員を増強しています。ビール作りはもともと酵母を利用したバイオ関連事業でした。それを発展させる形で新しい事業を、酵母、乳酸菌、麹を利用して生み出しているのです。欧州を足がかりに、天然調味料の販売を拡大していく動きは今後の拡大が期待できる分野です。バイオの研究者を2年で40人も増員したといいます。
 重要なのは、今後、バイオ関係の人材が従来以上に社会に出ることです。文部科学省学校基本調査を調べると明らかですが、ざっとバイオにかかわる学部の入学者はこの8年間で1.3倍に増加しています。年間約2万3000人の学生がバイオ関連の学部を卒業する計算です。受け皿を作らないといけないわけです。
 バイオ市場は国内生産額で2兆円から2兆5000万円と見られます。そこから計算される雇用者数に、大学や公的機関などの研究者を加えると、日本のバイオ関連雇用者数は約15万人となります。2002年に、政府はバイオテクノロジー戦略大綱で2010年に100万人の雇用を創出できるとうたいました。全くそこに到達できていないとはいえ、日本はさらにバイオ関連の雇用創出を目指していくべきなのでしょう。農業・環境分野は堅実な成長を期待できる最重点カテゴリーになると思われます。
                              記者 星 良孝
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