6月5日、バイオマス活用推進基本法案が参議院で可決、成立しました。要点は「目標」と「会議」を設けることです。今週、ニュースとしてお伝えしました。
 まず、この法律の意義は何か。明らかなのは、日本はバイオマス利用を後退させない、前進させるという姿勢をはっきりさせたことでしょう。バイオマス利用の推進では、コストの問題、温室効果ガス削減効果の問題、農業振興との兼ね合いの問題などが議論されます。そもそもバイオマスをエネルギー活用を推進すべきかどうか、後ろ向きの意見もあります。そのように技術開発、商業化の課題はあるけれども、日本としては推進しようと向くべき方向を一致させました。法制化によって、日本のバイオマス技術開発は一段階、実用化へ上がったことになるでしょう。
 そのように技術開発、商業化の課題はあるけれども、 日本としては推進していこう、と向かう方向を一致させました。法制化によって、日本のバイオマス技術開発は、
実用化へステップアップしたことになるでしょう。
 法律の狙いの一つとして、日本全体を一体化させることがあります。関係機関、関係者をまとめる役割を果たすのが、バイオマス活用推進基本計画です。さらに、バイオマス活用推進会議、バイオマス活用推進専門家会議が設けられます。内閣府のほか、関連省庁、企業、研究者などが 膝つき合わせて目標を策定、会議が運用方針を決めていきます。法律に基づいて、国内の関係機関や関係者をお互いに協力させて、プロジェクトを前に進めていこうというわけです。
 どんな目標が出てくるのか、注目されます。バイオエタノール一つ取っても、日本政府は、1L40円で生産する革新モデル、および1L100円で作る地産地消モデルという2通りの方針を出してきました。今後、この2通りのモデルが併存する既定路線を踏襲する可能性は高いでしょう。ただし、コスト面で割の合わない事業のまま放置することはあってはなりません。
 新エネルギーには、バイオマスだけではなく、太陽光も風力も地熱もあります。非効率的なエネルギー源は淘汰されていくでしょう。バイオマスを本気で活用しようというからには、従来の日本のモデルをよりよいものに改善する必要はあります。第一歩となるバイオマス活用推進基本計画は重要です。
                              記者 星 良孝
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