もともと2月17日、民主党のネクスト農林水産大臣である筒井信隆衆議院議員に、いわゆるグリーン・ニューディール政策にかかわる取材をするスケジュールになっていました。議員会館に伺ったところ、筒井氏の携帯電話にかかってくる電話の話題はグリーン・ニューディール政策とは全く異なるところに集中していました。
 話題は大臣引責辞任です。周知の通り、自民党の中川昭一元財務大臣が7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見で、ろれつが回らなくなる醜態をさらした責任を取って辞任を表明しました。政権を握る自民党にとっては、悪材料が再び出てしまいました。
 今週、筒井氏のインタビューをお届けしました。従来、自民党の支持率が低下傾向にある中で、民主党政権が誕生する可能性があることから、民主党の政策を見ていきたいと考えていました。今回のスキャンダルの影響もあり、その実現性が高まりました。
 民主党のいわゆる「グリーン・ニューディール政策」に当たる「緑の内需」政策は、概要が伝わっていましたが、詳細についてはまだ明らかになっていません。今回、政策のまとめ役の一人である筒井氏に直接話を伺うことで、詳細に近づくことはできました。
 私が興味深く感じたのは、筒井氏が「バイオマテリアル」という言葉を使って、バイオマスの化学品への応用を進める意向を持っていたことでした。化石燃料からの原料転換を進める観点からは、ガソリンだけではなく、化学品の生産も視野に入れるのは自然でしょう。いわば「バイオ原燃料」の生産支援を、民主党として打ち出していく方針であるようです。
 筒井氏の言葉を借りれば、「民主党の方針はチャレンジング」ということです。バイオ燃料にかかわる方々のお話を伺っていると、技術的には容易でないことはよく分かります。実情といかに折り合いをつけて、計画を実行していくか、ビジョンを示した後こそが挑戦になりそうです。
                              記者 星 良孝
※※みなさまからのご意見、ご批判をお待ちしております。
https://bpcgi.nikkeibp.co.jp/form-cgi/formhtml.cgi?form=ask_pass4/index.html
◆BTJの関連記事◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
            農業・環境関連の記事
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「ブタ胚の凍結保存、種の均一化にくさび打つ」、
愛知農業総合試験場畜産研究部豚グループ主任、田島茂行氏に聞く
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/9930/
民主党、環境・農業バイオの分野で現政権を上回る数値目標を設定へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/9924/
「飛騨牛の父」を体細胞クローン技術で復活、岐阜県畜産研究所の狙い
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/9884/
【連載・バイオエタノール】「日本版グリーン・ニューディールはバイオ燃料に好影響を及ぼし得る」、農林水産技術会議、佐々木昭博事務局長に聞く
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/9879/
Syngenta社、中国安徽省のイネ研究機関ARRIと8年間の共同研究を開始
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/9880/
揮発性有機化合物を使わない「CO2塗装」が実用化へ、産総研・相澤氏が発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/9859/
新型の有機物系触媒を開発、産業技術総合研究所の深谷訓久氏がシンポジウムで発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/9858/
「高価な原料はいらず、副生成物は水だけ」、産総研の竹中康将氏が有機ヒドロキシルアミン化合物の新合成法を開発
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/9860/
【連載・バイオエタノール】「バイオ燃料支援は将来の後悔なく進める」、経済産業省製造産業局生物化学産業課、倉田健児課長に聞く
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/9857/
【連載・バイオエタノール】「価値基準が『おいしい』とは異なるバイオエタノールの道を究めたい」、白鶴酒造研究開発室長、松永將義氏に聞く
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/9819/
「体細胞クローン牛、エピジェネティクスの観点から問題なし」、新開発食品専門調査会ワーキンググループ(体細胞クローン家畜由来食品)早川堯夫座長に聞く・下
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/9803/