今年に入って、米Dow社が、地球環境産業技術研究機構(RITE)の技術を利用して
セルロースを原料にプロパノールを製造するための研究を始める、という趣旨の新聞
報道がありました。RITEの湯川英明グループリーダーは、既に学会などで大腸菌に複
数のクロストリジウム属細菌など由来の遺伝子を複数導入して、イソプロパノールを
生産する菌株を構築していることなどを発表済みです。
 そこでDow社に直接確認したところ、契約の有無や契約内容、どのような技術に注
目しているかなど、「現時点では、お話できない」という答えが返ってきました。た
だ、RITEと話し合っていること自体は否定せず、同社がRITEの技術に興味を持ってい
ることは間違いないでしょう。
 Dow社は、07年7月にブラジルのエタノール大手であるクリスタルセブ社と提携。
2011年にサトウキビ由来のエタノールからポリエチレンを年間35万トン製造する新プ
ラントを設立する計画も立てています。石油原料からの脱皮を図るに当たり、RITEな
どの技術に目をつけることは不思議ではありません。現時点で詳細は分からないもの
の、このケースのように今後、日本の技術が徐々に世界へ出て行くことになりそうで
す。
 さて、私事で恐縮ですが、1月1日付けで日経メディカルに異動することになりまし
た。今後は医師向けに総合的な医療の情報を届ける予定です。これまで取材してきた
環境バイオの技術が実用化のフェーズへ、海外へ飛び立つという時に、バイオ業界を
離れることは大変残念ではありますが、いつかまたこの分野の記事を書ける日を楽し
みに修行に出たいと思います。
 これまでBTJ/GreenInnovationメールをお読みいただきまして、本当にありがとう
ございました。次号からは、後任の星 良孝記者が担当します。どうぞお楽しみに。
                              記者 久保田 文
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