まずは、皆さんにお詫びさせていただきます。昨日、配信予定だったメールに不備があり、配信がかないませんでした。大変申し訳ございませんでした。
 さて、今日は国内化学メーカーの話題です。先日、帝人の記者懇親会の席上、挨拶した大八木成男新社長は、高騰する原油価格について言及。原油価格の今後の推移について、どのように見通しを立てているか質問されることが増えているけれども、もとの水準にもどるということはあまり考えておらず、世界の環境が別のステージに入ったというふうに捕らえている、といった主旨のお話をされました。
 以前、このメールにも三菱化学や三井化学もバイオマスからの高分子、化学品の製造に向けた研究開発を強化していることを書きましたが、それは帝人でも同様なようです。同社は昨年、トウモロコシからポリ乳酸を製造している米Nature Works社に出資をし、また、L乳酸とD乳酸から作るステレオコンプレックスの事業化を進めていますが、同社の経営陣によれば、それ以外にも、バイオマス由来の化学品の研究にかなり力を入れているとのこと。国内化学メーカーからバイオマス由来の高分子、化学品が続々登場する日も遠くはなさそうです。
 となると、ますます組み換えの出番も増えてくるだろう、と私などは考えてしまうわけですが、どうやらそう単純でもないようです。国内化学メーカーの関係者の中には、「基本的に組み換え技術は用いたくない」と断言する人もいるからです。その理由は、厳しい規制があり、廃棄物の処理などにも気をつけないといけないから、また、欧州など市場によっては組み換え技術を使った製品が受け入れられにくい可能性があるから。当面、国内では食品同様、バイオマス由来の化学品の製造には、非組み換えにこだわってマーカー育種した微生物の利用が進むのかもしれません。
 もちろん、長期的に見ればバイオマス由来の化学品の製造に組み換え技術の利用が増えることは間違いないので、今のうちから組み換えを利用する場合、どこまで規制を緩和できるのか、また、消費者理解を深めるため、議論を進めておくことが不可欠なのはいうまでもありませんが。
                              記者 久保田文
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