みなさん、こんにちは。昨日まで日本リウマチ学会の取材で札幌に出張していました。札幌は、この時期では例年にない暖かさが続いているということで、いつもならGW明けに咲く桜の開花宣言が出たとか。といっても、私は札幌の街の中心をぐるぐるしていただけなので、あまり桜にはお目にかかれませんでしたが。
 さて、今日は最近学会や取材先で話題が多いD-乳酸について触れたいと思います。帝人がL-乳酸とD-乳酸を組み合わせて結晶化し、結晶を密にすることで従来のポリL-乳酸よりも耐熱性を上げたステレオPLAを開発したことはご存知だと思います。
 耐熱性というポリ乳酸の最大の弱点を克服できるのではということで、ステレオPLAには期待が集まっています。帝人は現在、ステレオPLAの商業生産に向け、山口県の事業所で開発を進めているようですが、ステレオPLAが商業化されれば、D-乳酸の市場は広がることになるでしょう。
 そこで、最も興味深いのは、どこからD-乳酸を調達するのか、という点。現在のところD-乳酸を商業生産しているのは、武蔵野化学研究所ぐらい。ただ、帝人は米Cargill社と、ポリ乳酸を商業生産している米NatureWorks社に折半出資をしており、NatureWorks社とステレオPLA事業をどうからめていくのかが注目されます。
 ちなみに武蔵野化学研究所は、コーンスターチを原料に非組み換え菌を用いて、発酵法でD-乳酸を生産しており、培地をシンプルにするなどかなりの高効率生産を実現しています。国内でもD-乳酸の生産に向けた動きがありますが、単に組み換え菌を使えばコストが安くなるというわけではありませんから、多様な栄養を要求しない、高生産系が求められるところです。               
                              記者 久保田文
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