みなさん、こんにちは。今日は暖かくなりました。そのせいか、例年のごとく花粉症が悪化しております。くしゃみやのどの痛みも耐えがたいのですが、私の場合、顔の皮膚の内側がむずむずするのがたまりません。これから何カ月も花粉症と付き合っていかなければならないと思うと、頭が痛い。昔、不稔性のスギについて取材したことがありましたが、花粉症歴が長くなるとスギもヒノキもブタクサも、いろんなものに反応してしまうようで、不稔性のスギだけでは解決しませんね。
 さて、今日は最近霞ヶ関で耳にしたニュースについてお届けしようと思います。かなり前から、国内ではバイオエタノールについて、E3などの直接混合方式とエチルターシャリーブチルエーテル(ETBE)にして混合する2つの方式が存在していることが問題になっていましたが、どうやら、あと2年ぐらいでその問題が解決しそうな気配です。
 気配なのでまだ決定ではないことがポイントですが、要はETBE方式を支持していた石油連盟側に立っていた経済産業省が、これまでほどETBE方式を強力に推さなくなってきた、というのが現状です。なぜ経産省の姿勢が変化しつつあるのか、その理由は定かではありません。ただ、直接混合方式がブラジルや米国で標準的であることや欧州でも増えていること、二酸化炭素の排出削減効果を狙ってエタノールの混合割合を増やすのであれば直接混合方式のほうが合理的なことなどが考えられます。
 いよいよ国内でもバイオエタノールの使用量が拡大しそうです。農水省が北海道で進めているプロジェクトでは、製造したバイオエタノールを神奈川県まで輸送し、ETBEにしてガソリンに混ぜる計画でしたが、最近になって製造したバイオエタノールを直接混合方式で流通させられないか、検討が行われているという話もあります。このプロジェクトは宮古島をはじめ、全国各地で行われているものとは製造量の桁が違うだけに、この動きは無視できません。
 バイオエタノールにからんで、作物関連のニュースもあります。2月28日に開催される生物多様性影響評価検討会総合検討会で、シンジェンタシードが申請していた耐熱性α-アミラーゼ産生トウモロコシの第一種使用規定の承認についての検討が行われます。これはデント種のトウモロコシに古細菌の好熱菌株のα-アミラーゼ遺伝子に由来するα-アミラーゼ遺伝子を導入したトウモロコシ。バイオエタノール製造時、デンプンの液化工程での高温下でも活性を示すメリットがあります。
 まだ米国など海外でも認められてはいませんし、もちろん、国内でこのトウモロコシを育て、エタノールを作るケースはないでしょう。当然、シンジェンタも国内での種子販売に期待しているわけではありません。ただ、米国では一般的に、トウモロコシからエタノールを製造した残渣は、DDGS(Distiller's Dried Grains Solubles)として家畜飼料に使われており、日本へのDDGSの輸出量も伸びています。
 日米で耐熱性α-アミラーゼ産生トウモロコシが認められれば、同社が米国で耐熱性α-アミラーゼ産生トウモロコシを売りやすくなるというわけです。シンジェンタは現在、耐熱性α-アミラーゼ産生トウモロコシの活性を上げる条件などを社内で検討しているとのことですので、これについてはまた取材して皆さんにお届けしたいと思います。
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                             記者 久保田文
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