旧赤坂プリンスホテルに、東日本大震災の被災家族が入居していることを思うと、浮かれてばかりは居られませんが、近くの清水谷公園に面した通りの八重桜も満開となりました。被災地からも花見のニュースが届き、少し心が緩みました。しかし、これから避難が長期化するにつれ、被災地の皆さんの健康問題が重要となります。災害医療から、避難所暮らしの長期化によるストレスや感染症の対策が重要となります。国民皆保険制度のいつどこでも誰でもが受診可能であるシステムを多少制約しても、被災地に医療スタッフを交代で少なくとも1年は派遣する支援が必要となるのではないでしょうか。人員に余裕があるわけではない医療関係者の合理的な配置を議論しなくてはなりません。
 スペインのサッカーリーグでは、16日にクラシコが開催されました。共にPKで1:1の引き分け。これで首位のバルセロナに、レアルマドリードが追いつくことはほぼ絶望的になりました。しかし、緊迫した激戦で、今回の引き分けは優勝引受人であるモウリーニョ監督(レアル)の来期の椅子が保証されたことが最大の成果であると思います。インテルを袖にしてまで、監督に就任した彼はこのままでは引き下がれません。
 さて、山田前農水大臣が就任して反遺伝子組み換えの大嵐に見舞われた農水省でしたが、昨年の大臣交代後、やっと遺伝子組み換え農産物や食品の実用化が動きだしました。北米から輸入される組み換え農産物の安全審査が滞り一時は貿易問題になりかけたり、農水省の組み換え農産物のHPを一時閉鎖、復旧後も国民に対する情報提供が疎かになったり、農業の技術革新に逆行した農水省も、さすがに正常化を余儀なくされました。
 農水省GMO逆風の一番の被害を被ったのは、組み換えパパイヤであると考えています。日本人がわんさと押し掛けるハワイのパパイヤのかなりの部分は遺伝子組み換えです。ウイルス病で産地が滅亡の危機に瀕したのを救ったのが遺伝子組み換えのリングスポットウイルス耐性パパイヤ、「レインボウ」でした。ハワイの生産者組み換えが安全性確認を申請していた組み換えパパイヤは科学的安全性の確認を一昨年完了、昨年3月、内閣府の消費者委員会食品部会で組み換え体であることの表示方法が決定され、食品衛生法施行規則などの改正のパブコメ寸前まで進みましたが、その後、農水省の逆風により、合理的理由も示されないまま捨ておかれました。
http://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/syokuhinhyouji/bukai/001/gijiroku/index.html#container
 その組み換えパパイヤのパブコメが、2011年4月16日から始まりました。農水省の正常化の一歩だと思います。今回、初めて目で見て触れるGMOが我が国でも流通することになります。表示は一個一個に組み換え体であることを義務付けず、売り場のポップ表示などを行うことでお茶を濁しておりますが、GMOをGMOだと理解し、喜んで食べてもらうためにも、是非とも一個一個にシールを張り、しかも高く売っていただきたい。私も食べましたが、レインボウは大粒で、ジューシーで甘い。ハワイでは日本人観光客が喜んで食べています。何故、日本では今まで駄目だったのか?まった理解不能です。福島の原発問題を見ても分かりますが、我が国の組織や大手企業は変化に対応できる能力を欠いています。組み換え技術という大きな変化を我が国の農林水産業に生かしていくのか?東日本大震災の復興でも大きな課題となることは明白です。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=235080014&Mode=0
 今回の東日本大震災でGMOの安全に対する懸念は吹っ飛んだと思います。非組み換えトウモロコシなど飼料のサイロ(保管庫)が被災したため、反GMO(組み換え食品)団体である、大地を守る会、パル・システム生協、生活クラブ生協などが、組み換え不分別の飼料を使うことを余儀なくされ公表しています。もし、GMOのリスクは供給不足のリスクを下回ることを宣言したのと同義です。2010年にGMOは世界29カ国で栽培、1億4800万ha、つまり我が国の耕地面積の35倍まで拡大しています。今後、持続可能な農産物の供給を考えれば、GMOは不可欠です。早急に長期の安全性のモニタリングシステムの構築と、消費者の選択の自由を保障する表示システムの充実を図らなくてはなりません。勿論、何よりも組み換え技術とは、GMOのリスクと利点は何なのか?を啓発するシステムの構築も農水省、厚労省、環境省、文科省が省庁の壁を越えて実現しなくてはなりません。
 安全だと騙されて危険な一部の有機野菜を大枚を叩いて買っている消費者を一人でも少なくし、世界の食料供給システムの中で日本が果たす役割を判断し、自分自身と家族を守れる自立した市民を一刻も創らないと、行政コストは鰻登りになりばかりです。そんなお金が国にあるなら、被災地の復興に私は投入すべきであると思います。
 反GMOグループの動きは以下のサイトをご覧願います。ジャーナリストの松永さんが報告しています。
http://www.foocom.net/column/editor/3571/
 この春、やっと新しい風が吹き始めました。