バイオキャンプに多数のご応募ありがとうございました。
 意欲ある若者とお会いできることを楽しみにしております。
 ところで、もうお申し込みになりましたか?
 残席僅かです。助手、大学院生、学生の無料募集もスポンサーのご厚意で開始いたしました。どうぞ下記より奮ってお申し込み願います。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/090619/
 6月19日午後、東京品川で開催するBTJプロフェッショナルセミナー「わが国で次世代シーケンサーをどう生かすのか」。次世代シーケンサー拠点、1000人ゲノム、メタゲノムなどバイオの最先端を担当者自ら直接皆さんに講演します。更に、恒例のパネルディスカッションでは、文部科学省、経産省、厚労省の3省の課長がそろい踏みして、この技術をどう発展させるか、白熱の議論をいたします。明日のバイオを握る次世代シーケンサーのビジョンを共有いたしましょう。
 大変申し訳ありませんが、準教授以上の大学教官や公的研究機関の研究員、企業関係者は有料です。残席もそろそろきつくなりましたので、どうぞお早めにお申し込み願います。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/090619/
 来週のワールドカップ予選が楽しみになりました。相性の良いベルギーとはいえ、サッカー日本代表が快勝しました。特に若手が得点に絡み、ポスト中村俊輔の先陣争いをしているのも極めて頼もしい。先週は出張中にUEFAチャンピョンズリーグの決勝戦があり、見ることができませんでしたが、2対零でバルセロナがマンチェスター・ユナイテッドを撃破、今までの借りを返しました。この勝利の立役者であるメッシも若き天才です。超高速ドリブルが売り物ですが、今回はなんとヘディングで2点目を入れ、マンチェスターUを突き放しました。身長169cmしかないメッシュのヘディングシュートは、スピードで巨人揃いのディフェンスの壁をこじ開けられることを示すもので、必ずしも身長に恵まれていない日本代表にとっても大いに参考にすべき戦術です。それにしても凄い。
 会場は歓声よりも、虚脱に満ちていました。
 今朝早朝、パリのローランギャロスでは、5連覇を狙ったラファエロ・ナダルが、スウェーデンのロビン・ソデルリングに破れるという大波乱がありました。解説者ですら、ナダルがまさか得意のクレーコートで敗退するとは予測しておらず、正直な感想は信じられないの一言でした。
 ひたすらスピードボールに対応するためコンパクトなスイングを追求している近代的なセオリーを無視し、ソデルリングは大きなテイクバックでがつんと豪打を打ち込んできました。今回の勝利で、テニスの進化の方向が変わるかもしれません。しかし、ひたすらコーチの言うとおり小さなスウィングの修練を重ねてきた、私はどうすべきなのでしょうか?困惑。
 バイオでも、大きな変曲点を迎えています。
 今まで特許が切れても、後続薬が出ず、高値安定を享受していたバイオ医薬に、後続品がわが国でもとうとう認められました。正式な認可を受け、年内に発売されることはほぼ間違いないので、2009年はわが国のバイオジェネリック元年となります。組み換え成長ホルモンがその第一号となる見込みです。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/2824/
 欧州では既に、成長ホルモン、インスリンなど裸の組み換えたんぱく質製剤に加えて、エリスロポイエチンなど糖鎖が結合したたんぱく質でも、バイオ後続薬が認められています。米国でも成長ホルモンが既にバイオ後続品として発売されています。Obama大統領はバイオ医薬の後続品導入を勧奨して、医療費抑制の目玉とする方針を、2010年度の予算教書で明らかにしています。現在、米国議会でバイオ後続薬の法案審議も行われており、今年は日米でバイオ後続薬に大きく舵を切る年となることは間違いありません。
http://blog.nikkeibp.co.jp/bio/miyata/2009/05/202629.html#more
 勿論、この背景には1973年に開発された遺伝子操作技術が工業技術としても成熟化しつつあることと、更には質量分析機を駆使した糖タンパク質の分析技術が急速に発展し、プロセスの差によるバイオ医薬の物質的な差を明快に分析できるようになったことがあります。
 昨年末、米Genentech社の研究者が、抗体医薬を丸ごと、もしくは一部の断片を質量分析した結果を見せてくれましたが、糖鎖の一分子の違いを同定、定量できておりました。ここまで計測が可能となると、ある幅の企画に合わせて糖たんぱく質の分子を工業的に製造することも可能になると考えています。
 むしろ今後の問題は、1)商品化が先行したバイオ医薬の間の分子的な差、2)生物学的同等性などを試験をする場合の対象薬の入手、3)複数の先行バイオ医薬が異なる適応で認可されている場合、バイオ後続品の適応をどう定めるべきか?、4)バイオ後続品の価格、などであろうと考えております。いずれにせよ、09年3月に厚労省が通知した「バイオ後続品の品質・安全性・有効性の確保について」は、バイオ後続品の対象範囲と承認実績を積むにつれて、臨機応変に手直しする必要があるでしょう。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/0964/
 米国では低分子医薬の場合、後続品が市場に投入されるとオリジナル医薬品を販売しているメーカーの売上げは価格低下と後続品への買い換えで、1割程度まで下落します。低分子では、分子構造が同じで、不純物に問題がなければ後続薬はほとんど臨床試験なく発売できます。バイオ後続品では追加の臨床試験も要求されますが、オリジナル薬と比べれば臨床試験の負担やドラッグディスカバリーの費用を削減できるので、価格も当然オリジナルのバイオ医薬より低分子薬並みではありませんが、安くなります。わが国ではジェネリック医薬(低分子の後続品)の薬価は新薬の2割から7割に設定されており、次の注目は、今回わが国で発売されるバイオ後続薬第一号となる組み換え成長ホルモン「サンド」の薬価であります。
 この薬価次第では、今やほとんどのバイオ医薬が特許切れを迎えているわが国の市場にも、バイオ後続薬メーカーの参入が、内外から始まる可能性濃厚です。バイオ医薬は特許切れしても安定な収益源であるという、バイオ産業の今までのルールは大きく変更を迫られているのです。
 こうなると、やはり創造的研究開発なき企業は市場から去る。極めて厳しい状況がバイオでも生まれてくると思います。皆さん、今までの惰性ではもう暮らしていけません。
 どうぞ、お元気で。