満開になるまでは、やきもきさせた桜ですが、あっという間に東京では散り果て、今や桜木も新緑を纏うまで季節が進みました。通常は一拍間を置く八重桜も本日で満開、2度の花見の楽しみが奪われました。
 しかし、東京はこれからが見所を迎えます。銀杏の新緑を見ると何故か、世界的な不況を忘れ、元気になるから不思議です。生命力とは本当に凄いものです。
 これに比べると06年に芽生えたiPS細胞研究はまだ萌芽段階で、皆さんが厚く支援しないと、成長も覚束ない状況です。ヒトiPS細胞が出来た07年末から正月にかけて「オールジャパン」で支援すると威勢が挙がりましたが、09年3月、既にそれに綻びが生じています。iPS細胞の標準化を行うプロジェクトの主力として、京都大学の提案が落選するという冗談のような状況が現出しました(JBICを通じて、安全で効率的なiPS細胞樹立技術には京大が参加していますが)。しかも、標準化を担うべき研究チームには京大ばかりか、文部科学省が認定した4拠点が共同研究を行っていない有様です。
 確かに予算の集中は良くない場合が多いですが、まだ良いiPS細胞を定義できていない状況で標準化を進めるならば、4拠点と共同研究し、最良のiPS細胞の解明と共に研究を遂行しなくてはなりません。
 もう既に理想のiPS細胞が樹立されたことを前提に標準化手技の開発だけを切り離したプロジェクトは機能しない、国費の無駄と考えます。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2006/1251/
 さて、本日は皆さんのお知恵を拝借したい。
 塩野義製薬が、再び皆さんの技術シーズや創薬シーズを共同研究を通じて育み、皆さんの知恵を社会に還元することを加速するプログラム、シオノギ創薬イノベーションコンペ(FINDS)を、今年も開催いたします。
 今回は下記の15種の課題を解決する皆さんの知恵を塩野義製薬は求めています。
感染症/抗菌薬・抗真菌薬・抗ウィルス薬の創薬シーズ
メタボリックシンドローム/メタボリックシンドローム治療薬の創薬シーズ
アレルギー/アレルギー治療薬の創薬シーズ
組み換え蛋白質の発現・調整技術
迅速で大量検体処理能を有する新規アッセイ技術
創薬研究に有用な新規バイオアフィニティタグおよびその検出法
幹細胞の創薬への応用技術
バーチャルスクリーニングの精度向上
化合物の構造活性相関の評価をおこなう解析技術
ヒトの薬物動態の予測につながる評価系
生物活性低分子の標的蛋白質探索に関する新技術
バイオ医薬の創薬シーズ
バイオ医薬のデリバリー技術
蛋白の部位特異的な修飾法
次世代先端医薬品につながる創薬技術の新規提案
 応募期間は09年6月1日から6月30日午後5時まで。厳正な審査の結果、概ね10課題程度を選考、共同研究に着手いたします。研究費は1件当たり。200万円から500万円。研究資金も魅力的ですが、塩野義製薬の蓄積したノウハウや研究員と共同研究できるのもメリットです。大学だけでは実用化に繋がらない、その袋小路を突破する機会に、是非とも皆さんご応募願います。
 塩野義製薬は伝統ばかりでなく、ビッグファーマにライセンスした高脂血症薬が大型製品に成長、わが国の製薬企業としてオープンイノベーションに挑戦する余裕を生んでいます。詳細は下記よりアクセス願います。まだ応募までは時間がありますが、どうぞ練りに練った皆さんのアイデアやシードを応募願います。
http://www.shionogi.co.jp/finds/
 Biotechnology Japanは新しい知の創造を可能とするオープンイノベーションを積極的に支援いたします。塩野義製薬に続いて、BTJの読者の智恵を借りたいと希望する企業はどうぞご連絡願います。いつでも相談に応じます。
 今週もどうぞお元気で。