東京は冷たい雨が降っております。
 
 今年初めてコートを羽織りました。編集部でもコンコンと咳が聞こえて参りますが、皆さんいかがお過ごしですか? 季節の変わり目は気をつけなくてはなりません。
 毎年一回、身体には誠に悪い仕事ですが、頭の整理には不可欠なバイオ年鑑の原稿にも一段落、今、初稿に赤を入れながら、このメールをさし上げています。
 
 膨大な断片化した情報をぐつぐつ煮詰める作業をしていると、誠に恥ずかしいのですが、そもそも取材し損なったり、あるいは後で気がついて、このニュースは重要だったという後悔がばかりが残ります。
 個の医療の最大の後悔は、シスメックスが我が国で初の自動化した乳がんリンパ節転移検査が、11月1日から保険適用となったことをタイムリーに報道できなかったことです。バイオ年鑑の執筆で塩漬けになっていたことと、申し訳ないが積水メディカルのイリノテカンの個の医療の診断薬の保険適用に集中力を注いだのが原因です。
 乳がんの術中の迅速検査を可能とし、切除範囲などをより正確に確定できる特徴がある。サイトケラチン19という遺伝子の発現をRT-PCRで計測し、乳がんの転移を検出するものです。30分で自動検出可能です。等温PCR法であるLAMP法を活用した自動化診断機器としても実用化第1号となりました。
 既に欧州ではシスメックスと米Johnson & Johnson社の傘下にある米Veridex社がそれぞれ類似の検査を商業化、米国ではVeridex社が07年に米国で販売認可を得ています。シスメックスも米国食品医薬品局に申請中で近く、商品化される見込みです。
 これは術中の迅速検査を見落としのリスク低く、しかも誰でもできる点で画期的です。わが国では病理医が不足しており、質の高い術中の迅速検査の全国の普及という意味でも極めて重要な検査だと思います。どうぞ下記の記事をご注目願います。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/7474/ 
 さて、最後に究極の個の医療である、自家培養皮膚もいよいよ実用化寸前まで参りました。続いて、軟骨、角膜など続々と実用化が進む見込みです。更に、もう少し未来を見れば、ES細胞やiPS細胞による再生医療にもこうした自家細胞医療が実用化の基盤になることが見えています。
 
 今回は世界で初めてGMP基準で製造した自家培養皮膚の製造承認申請を獲得、事業化寸前に達したジャパンティッシュエンジニアリングの支援を得て、徹底的に再生医療の最先端と事業化の課題を議論する、今年最後のBTJプロフェッショナルセミナーを、11月26日に開催いたします。詳細はどうぞ下記からアクセスの上、どうぞお申し込みをお早めに願います。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/081126/ 
 
 今週から、大学生、大学院生、助教までは、スポンサーのご厚意により、無料招待を開始いたしました。下記のサイトからどうぞお早めに。再生医療の主役となる若手研究者のご参加を心待ちにいたします。学生申し込みというところをクリック願います。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/081126/ 
 
 どうぞ今週も皆さん、お元気で。