写真:パネルディスカッション終了後もパネリスト帰らず、白熱の議論。ヒトの全ゲノムシーケンスは個人情報か?喧々諤々、こうした討論がコンセンサス形成には尚必要だ。
 先週の木曜日に開催したBTJプロフェッショナルセミナーに多数の方のご来場をいただきました。ありがとうございました。本当に目から鱗が落ちるセミナーでした。
 パネルディスカッションの司会をいたしましたが、パネル終了後、なんと殆どのパネリストが壇上で輪になって議論を続けるという白熱ぶりでした。
 焦点は、ヒト全ゲノム解読情報は個人情報なのか? 取り扱いには現在の3省庁ゲノム指針以外に上乗せ規制が必要なのか? でした。
 下記に記事をまとめましたが、是非とも記事の写真だけは必見です。こんなに盛り上がったのは久しぶりでした。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/6197/
 わが国における問題点は以下の3つです。
1.米国ではゲノム情報を就職や保険加入に利用することを禁止する連邦法があるのに、わが国ではこうした法律はなく、研究者の指針に頼っているため、故意の悪用を抑止する制度が未整備であること。
2.免疫細胞を除き、ヒトの個体は全部同じゲノム情報を持っている細胞で構成されているということは、科学的な真実ではなく、個体はゲノムが微妙に異なる細胞で構成されるゲノムキメラであること。従って、髪の毛1本(細胞40個以上)入手したら、個人の特定が可能となるというのは、まったくの誤解であること。こうした最新のゲノム像を市民やメディアと積極的に共有しないと、個体の細胞は免疫細胞を除いてまったく同じ遺伝情報を持つ細胞で構成されているという思いこみが通用してしまう危険があります。小中高の教科書もそろそろ変更を検討しなくてはなりません。
3.メディアの誤報によって、ヒト全ゲノム研究が頓挫することを恐れているが、自主規制で取り扱いを厳密にしても、故意の悪用は防げないこと。厳密な取り扱いは当然だが、やはり指針ではなく、ゲノム悪用防止法のような法的な基盤が必要であること。
 いずれにせよ、第二、第三世代のシーケンサーの登場で、多人数の人間の全ゲノムシーケンスデータが蓄積されればされるほど、ヒト全ゲノム解析情報が1:1で個人に対応するという神話は崩壊するでしょう。
 勿論、これは個の医療の基盤にとっても危機ですが、問題は多様性の幅であります。個人特定ほどの精度が要求されない、個の医療ではどの細胞を採取し、どの程度のフォールスネガティブを勘定に入れるべきかという議論が必要となるでしょう。
 今週も皆さん、お元気で。
PS
 もうBioJapan2008、事前登録なさいましたか? 
○セミナー事前予約サイト
https://biojapan2008.com/public/application/add/37?lang=jp
 本日の一押情報は、バイオベンチャー救済の秘中の秘、イノベーション創造機構と来年には明るい兆しのあるバイオベンチャーの投資環境に関するセミナーをご案内します。永田町の隠し金脈の一つである産業投資特別会計の余剰金を活用、民間との投資もあわせ、2010年までに1000億円相当の投資ファンドがイノベーション創造機構の下に創成されます。まさに起死回生の一策。
 BioJapan2008では、イノベーション創造機構の設立に奔走した関係者を招き、その実態の裏表を議論いたします。
 また、JETROの企画で、海外の死の谷を越えた事例なども生の声を紹介する。
 注目セミナーをご覧の上、是非とも下記のサイトより、事前申し込みをお急ぎ下さい(無料)。
○セミナー事前予約サイト
https://biojapan2008.com/public/application/add/37?lang=jp 
◎注目セミナー
10月15日 午前11時30分から11時50分 G-3 SWX Swiss 
                   Exchange(欧州のベンチャー市場)
10月16日 午後1時30分から午後2時30分 D-6 JETRO、米国成功例に
             学ぶバイオベンチャー死の谷を越えるステップアップ
       午後3時から午後4時 C-7 我が国バイオベンチャーの再興その1
10月17日 午前10時から午前11時30分 C-8 我が国バイオベンチャーの
               再興その2-市場と国のサバイバルプランー
10月17日 午前12時から午後1時 C-9 バイオファイナンスギルド
 イノベーション創造機構に関してはC-8とC-9で、表裏を議論いたします。
 C-9は恒例の昼ごはん無しのランチョンセッションです。
 
 iPS細胞の山中伸弥教授のセッションは早朝にもかかわらずもう満員札止めです。実は10月16日の午前12時から午後2時30分まで開催される、C-5 オンタリオ州政府(カナダ)のセッションでも講演いたします。残席わずかですのでどうぞお早めにお申し込み願います。
 
 是非ともマッチングサイトへのご登録もお忘れなく、既に800社・個人が登録し、BioJapan2008での面談の約束をどんどん進めています。
◎ビジネスパートナリング・マッチング登録サイト(無料)
https://biojapan2008.com/public/application/add/37?lang=jp