昨夜、厚労科学技術委員会技術部会に出席しました。そこで縷々ご説明を受けたのですが、08年5月19日総合科学技術会議が策定した「革新的技術戦略」が、これまた良く分からない。科学技術振興費の1%程度(100数十億円に相当)を「革新的技術推進費」として創成し、重点配分し、研究開発を加速するというのですが、これが各省庁がバラバラに配分していた資金を召し上げ、内閣府総合科学技術会議が配分し、執行管理をするのかというとどうもそうではない。実際、そんな人手もないので、結局はJST(科学技術振興機構)が受け皿となる可能性すらあるのです。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2005/1978/
 最大の疑問は今までと何が違うのか?
 漸進的に、国家の科学研究費の一括管理に向かう方向であることは間違いないので、慶賀することかも知れませんが、オールジャパン、世界トップレベルの技術、目利き集団といつもの惹句がただ並んでいるだけでは迫力がありません。
 今までがっちり握っていた各省庁の権益である科学研究費を手放すだけのインセンティブや政治的な圧力が、本当に加わっているとは見えないからです。世紀の発見であるiPSがこうしたプロ科学研究の雰囲気を醸成したことも、技術革新を希求する熱狂の原因ですが、こうした一過性の発熱だけでは、最低でも10年20年かかる技術革新の事業化、知識資本主義への大転換を支える利害構造にはなっていないことを認識すべきです。
 素朴な疑問として、前任の安倍内閣時代に打ち上げられた「イノベーション21」はどうなったのか?また、今回の「革新的技術戦略」と何が違うのか?尋ねて見ました。
 その答えは「あれはあれ、これはこれという認識です」。
 会場がどっと沸いたのは言うまでありません。
 
 勿論、これで良いわけはありません。
         Biotechnology Japan Webmaster 宮田 満