写真:京都で見た筍。この様なバイオ産業離陸の逞しい芽生えを、本日のライフサイエンスサミットの議論で醸成できるか?
 2008年4月21日午後1時より東京プリンスホテルで、ライフサイエンスサミットが開催される。同サミットは政財界そして学が一堂に会して、バイオ産業振興を議論するもの。プログラムは下記のリンクでアクセスできる。
http://www.jba.or.jp/top/080421_lifescience_summit.html
 第8回を迎える今年のテーマは「医療のイノベーション」と洞爺湖サミットをにらんだ「環境・エネルギー問題を解決するバイオ」だ。
 中でも注目に値するのが、科学技術振興機構研究開発戦略センターの井村裕主席フェローが司会する「医療のイノベーション」のパネルディスカッションだ。井村主席フェローは、科学技術総合会議の元議員で京都大学名誉教授、そして神戸医療産業都市の強力な推進エンジンでもある。今回のサミットでは積年の同氏の主張である日本版FDA創設が議論されることは間違いない。
 我が国のFDAに相当する医薬品医療機器総合機構は、その名前を見ても機能が全く分からない組織体だが、FDAと比べて人員で30分の1(但し、FDAは食品の安全性も含んでおり、医薬だけに限れば、10数分の1)、しかも研究機能を持たず、さらに医薬品の許認可権もなく、コンサルテーションと調査、審査だけという中途半端さだ。こうした米国と比べて劣悪な環境を審査官の熱意と残業だけでこなしているの現状で、これは決してサステイナブルな状況ではない。実際、FDAのように国内で行われる総ての臨床試験・臨床研究を事前審査し、人権を護るという機能も欠いている。
 福田首相の消費者行政の一括化の掛け声と、グローバリゼーションに直面する製薬企業や医療関係者、そしてまだか細いものだが患者団体の声を背景に、本日のパネルディスカッションでどこまで、具体的な政策提案が行われるか、注目される。ライフサイエンスサミットでは毎回、宣言文を起草する。ここにどんな表現で記述されるかが、初夏から秋にかけて起こる予算編成や政治的な潮流に影響を少しは与える。是非、注目願いたい。
 ちなみに私も日本版FDAには賛成。道路を59兆円今後作るよりは、ましな投資だと考えています。6月には臨床試験の合理化を進めるためにFDAと米アリゾナ州政府が創設したCritical Paht Instituteを訪問するミッションも編成しております。皆さんもどうぞご一緒いたしましょう。やっぱり最先端の医療に審査や規制科学が先回りして対応するためには、研究機能がどうしても必要だと思います。詳細は下記のリンクでアクセス願います。(宮田満)
http://www.osaka.cci.or.jp/Seminar_Event/bio2008_mission/index.html