写真:宿泊先で見つけた絵。最近、インドは様々な若手現代作家の活躍も知られるようになっています。経済発展がもともと蓄積の深い文化をかき回し、若手才能が伝統とモダンを融合させつつあります。単に金儲けの国だけでないのが、誠に嬉しい。
 気温30度を超えるインドMunbaiに到着しました。思ったよりも蒸し暑くなく、過ごし易い。アラビア海も非常に美しい。
 勿論問題は山積みで、インドの経済の中核、日本で言うとかつての大阪であるMunbaiの交通事情はすさまじいものがあります。時間によっては国際空港から市内まで2-3時間もかかり、道路は前払いタクシーとリキシャ(スクーターのタクシー)、そして最近増えてきた自家用車と人々でごった返しています。

写真:Munbai市内の渋滞。正面の屋根が光っているビルは、当地で大人気の象神、ガネーシャのお寺です。
 急速に発展する中進国はどこでもそうですが、経済発展や都市化にインフラ整備が遅れてきます。かつて技術革新がゆっくりだった時代には、こうしたギャップもあまり目立たずに(勿論、ロンドンの大気汚染などありましたが)、解消できたのですが、急速な技術革新と急速な世界単一市場化が、インドではそれを許しません。ジャガーとレンジローバーを米フォードから買収したインドの財閥グループのTata自動車が、3ヵ月後に(タクシーの運転手さんいわく)、大衆車(日本で言うと、カローラやサニーの発売に相当します)、Tata Nanoを発売することを発表、既に町のディーラーで展示しているらしい(まだ見つけていません)。Tata Nanoが発売されるとインドでも本格的なモータリゼーションが始まります。
 現在の道路状況では、絶望に拍車を掛けるだけでしょう。Munbaiでも空港から市内をパスして交通アクセスを拡大するために、新しい橋の建設が始まっています。私には、しかし、こうしたインフラ整備だけで問題は解決するとは思えません。強引に突っ込む車、クラクション鳴りっぱなし、とこれまた大阪に類似していますが、より酷い交通マナーの改善も必要でしょう。背景には、何事にも自己主張が強いインド人の民族性があるかも知れません。Munbaiは昔、ボンベイと呼ばれ、有名なボンベイサファイアというジンの名前にもなっていました。これは英国人がMunbaiをBonbeiと聞き間違えたという説がありますが、昨日から「それはありそうだ」と納得しています。速くて、不思議な発音の英語です。きっと私の英語も末尾に母音が必ずついているジャパングリシュであることは間違えありませんが、当地のイングリシュも相当なものです。
 だが、勿論、インド人の民族性などには即断も禁物です。私のインドのイメージはほとんど他人が書いた文書や撮影した映像から得た借り物です。東京で今回の取材旅行のお世話をしてくれたインド人の方は完璧な日本語を操り、性格も奥ゆかしかった。これから1週間、インドを歩いてみて、皆さんに報告したいと思います。
 第一報です。昨夜のマトンとチキンカレーは本当に美味しかった。勿論、お腹など壊しておりません。
 日本でも春分は重要な祝祭ですが、インドでもヒンズー、イスラムのお祭りがそれぞれ予定されています。中でも、ヒンズーのHoliは身体に様々な色をペイントして町を練り歩いたり、子供が水鉄砲であらゆる人に水をかけたりすると、ホテルのフロントの方が言っていました。少なくとも、町で子供に撃たれないようにしなくてはなりません。どきどきですね。
 今日ばかりは、日本の方が安全です。皆さん、お元気で。
   Biotechnology Japan Webmaster 宮田 満