写真:第6期バイオビジネススクールの卒業生。バイオの侍の誕生です。
 半年間、毎週土曜日を潰し、バイオの次の飛躍を担う人材を育成するバイオビジネススクール(NPO法人バイオビジネスステーション主催)の第6期卒業式が2008年3月8日の午後、大阪将校会議所で開催されました。
 毎週土曜日を半年間潰し、尚且つ、一部の受講生は毎週、東京から通い、尚且つ、土曜の飲み会にも参加するという試練に耐えました。皆さんには心からお祝いを申し上げます。その最大の理由は.....。
 我が国にはバイオベンチャー企業が600社以上存在しています。ここ10年間のバイオベンチャー支援の状況変化を見ていると、医薬品の許認可の促進や2008年4月からエンゼル税制の改訂が進むなど、環境条件は好転しつつあります。
 勿論、ホリエモンショックにより新興市場が総倒れとなった結果、バイオベンチャー企業の株価も低迷しておりますが、アンジェスMGとタカラバイオなど、株式市場の下落とは異なる成長軌道に乗ったベンチャーも登場しました。
 保守化したマザーズとヘラクレスに変わって、昨年の夏にはジャスダック(年内に大阪証券取引所と合併、どうやらジャスダックがヘラクレスと合併するらしい)に、赤字でも成長性があれば上場可能な新市場、NEOが誕生、07年12月に再生医療のJ-TEC、3月25日はカルナバイオサイエンスが上場するなど、
新しいベンチャーの上場機会を提供する希望の星となりました。
 従来、塩漬け且、あるいは上場できても、主幹事証券会社が国際的に見て正当な評価ができない能力不足のために、異常なアンダーバリューになった売り出し価格の値付けになり、そうした価値を説明できない証券企業の営業のため、更に株価が下がるという愚かな投資循環に陥っておりました。NEOの開設と、やっと商業化に達した真面目な第二世代のバイオベンチャーの上場によって、我が国のバイオベンチャーの信頼回復と資金投資を期待したいと思っております。
 バイオはITと異なり時間がかかります。2000年から始まった第一期のバイオベンチャー上場ブームで上場した企業には、必ずしも技術基盤と製品ラインが上場に値しない企業も多かったと思っております。これからきちっと臨床パイプラインを持つベンチャーや新しいイネ品種を既に連続的に市場に送り込み、売り上げを確保できるベンチャーなどが、上場してきます。
 商品化や臨床試験に入り、資金需要が急速に膨らむ優良ベンチャーを支援する枠組みも、政府が真剣に考える時が来たと思います。ここでデスバレーをわたる手助けをすれば、我が国に自立的に成長可能な健全なベンチャー群が誕生すると思います。医薬産業は国民の福祉と安全の要であり、尚且つ21世紀の先端産業の国際競争の主戦場でもあることを忘れてはなりません。民間の投資環境が悪化している状況では、政府の手助けが必要です。勿論、これ一回にとどめるべきですが。
 成長再開にやや希望が出てきた我が国のバイオベンチャー企業ですが、最大の問題はベンチャー企業に飛び込む志の高い人材の育成です。我が国の製薬企業や大企業がリストラを進めているために、バイオベンチャーに貢献する知識を持つ人材が市場に放出されてきました。問題はベンチャーでは少人数で創業しなくてはならないため、大企業のエリートに多い、部品や一芸の人材では経営者となれないということです。更に問題は、大企業で役員を経験した人材が役に立つかというと、まったく現場に出ず、部下任せにしていた役員がほとんどで、役に立たないということです。
 実際に起業するケーススタディを中心としたバイオビジネススクールのような教育機関がどうしても必要であります。6ヶ月の研鑽を経て、卒業式の前に行われた鶏バイオ技術を例にとり、起業プランを立てる卒業発表会では、極めて妥当なビジネスプランが発表されました。実際、今回のケースとなった広島バイオメディカルの若き社長の豊浦氏も「本当に参考になった」とおっしゃっていました。
 皆さん、本当におめでとうございました。是非ともこの経験とネットワークをバイオベンチャーやバイオ事業の立ち上げに活用願いたいと思います。ご活躍を期待します。
Just Do It!!!
    Biotechnology Japan Webmaster 宮田 満
ps
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