大阪の御堂筋の銀杏も極めて美しく、まるで黄色い絨毯となっています。大阪の冬も良いものです。今年は確実に夏の暑さも加わって、日本全国で美しい紅葉を楽しめそうです。
 本日は、近畿バイオインダストリー振興会議の年末セミナーに出席しております。02年では20メガだったスライドが、07年には60メガバイトに成長しています。明らかに我が国のバイオ市場の成長スピードより勝っており、複雑な気分です。このままでは、我が国のバイオは国際的に見て、取るに足らないものになってしまいます。
 まずは便秘状態にある、新薬認可と新薬の臨床試験の在庫を一掃し、もっとプロアクティブにベンチャーの創薬を支援しなくてはなりません。これが進めば、今塩漬けとなっているベンチャーキャピタルの投資資金も回収でき、それが次世代の我が国のバイオベンチャーに投資される成長サイクルが始まります。
 税制の問題と金融機関の脳死により、絶対的なベンチャーキャピタルの資金量は不足していますが、尚悪いのは、革新的な医薬品の実用化を阻む厚労省の規制と我が国の大手製薬企業のNot Invented Here症候群とNot Inveted Anroad症候群だと思います。こうした逆風にもめげず、我が国のバイオベンチャーも本命が現れつつあります。今月、ジャスダックNEOに上場するジャパンティッシュエンジニアリングや、フェーズIIIを終了したアンジェスMGなどです。デンマーク並みの臨床開発中のパイプラインを持つまでに、我が国のバイオベンチャーは成長しています。それだけ資金需要も増え、苦しい時期ですが、これを乗り越えれば、我が国のベンチャーも再び健全な成長を始めるはずです。
 とうとうアステラスが抗体医薬のベンチャー企業を買収、既に今年買収したエーザイに続きました。残るは武田薬品と第一製薬ですが、彼らも必死に探しています。
 心配なのは、単純なヒト抗体技術を導入してほっとしているのではないか? という疑問です。両社とも約3億ドルを投入しておりますが、次世代抗体のDomantis社やファージディスプレイ抗体のCambridge Antibody Technologies社は5.6億ドル、130億ドルそれぞれしており、パイプラインにある抗体医薬の評価を除いても、割安な投資だと考えています。
 しかし、本当に安かったのか?
 07年3月、オーストリアViennaのBehringer Ingelheim社の受託バイオ医薬生産工場を訪問した時に「既に抗体断片や次世代抗体の製造依頼が上げ潮となってきた」と工場の主任が発言していました。もう世界は次世代抗体やファージディスプレイによる抗体医薬に向っています。
 民主党が09年に政権(米国の話です)を奪取したら、間違いなく医薬業界に対して経済的圧力はかかってきます。高額な抗体医薬は間違いなく標的となるでしょう。
 むしろ今買うべきは、こうした次世代抗体のプラットフォームではないのか?
 12月6日午後、東京で開催する抗体医薬のセミナーも最後のお願いになりました。我が国の製薬企業の皆さんに是非ともご参加願いたい。ここでは抗体医薬の次の戦略を議論いたします。
 抗体医薬は一日にしてならず。実は創薬標的が確定しても、治療に役立つ抗体を開発するのは簡単ではありません。その最大の原因は、げっ歯類やトリに免疫しても、必ずしも自由自在に抗体ができないことです。その壁を突破する可能性があるのが、ファージ抗体など非免疫によって開発された抗体です。
 でもそんなことして、本当に安全で有効なのか? 今回のセミナーでは、唯一、キメラ抗体、ヒト抗体(ファージ抗体)が臨床開発された抗TNF抗体を例に検証いたします。この分野の権威である東京医科歯科大学の宮坂教授をお招きしました。また、抗体医薬ではわが国のトップを走る中外製薬のキーマンもパネルディスカッショに参加します。どうぞ、抗体医薬を真剣に開発したいと考えている方はご参加下さい。残席も少なくなって来ました。
 どうぞ下記より詳細にアクセスの上、お早めにお申し込み願います。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/071206/
 助教、大学院生、大学生に限定して、無料招待を受付ております。准教、教授、大学職員、研究機関職員・研究者、企業関係者は、申し訳ありませんが、有料です。残席もわずかになってまいりましたので、どうぞ下記よりお早めにお申し込み願います。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/071206/
 毎年、ご愛顧いただいている12月ファーマズセミナーいよいよ講師確定です。
 ノバルティスファーマの森正治・事業開発統括部長と米Eli Lilly社よりスピンアウトし、POC早期確立のためのベンチャー企業を設立したFlexion社のMichael  Clayman CEOと、Neil Bodick COOが参加します。内容充実したセミナーにどうぞ皆さんのご参加を期待しております。下記よりお早めにお申し込み願います。
http://bio.nikkeibp.co.jp/bio/seminar/071214/
 これからアンチセンス研究会に出席するため、金沢に向います。今晩は冷え込みそうです。
 今週もどうぞお元気で。