17日のスコットランドリーグの試合で中村俊輔選手の美しいフリーキックが決まりました。キーパーがまったく動けないほど見事なカーブを描きました。これによって本シーズン7得点目を決め、アバディーンを粉砕しました。本当に天才です。20日から始まる欧州チャンピョンリーグの決勝ラウンドのACミラン戦が楽しみになりました。
 さて、天才といえば、奇行やあっと驚くエピソードがつきものですが、ヒトゲノム計画を民間企業の立場から突き動かし、ドラフト配列の公表では合計で3000億円も投入したヒトゲノム国際共同研究チームに先んじたCraig Venter氏に関しても、ちょっと腑に落ちないことが出てきました。
 今月、ウマゲノム解析の第一段階が終了し、ドラフト配列が発表されました。その取材の折りに、解析対象となったのが雌ウマであることを教えられました。現在、ゲノム解析が進んでいるイヌゲノムの対象も雌イヌでした。
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2004/1960/
 これらはいずれも、ホールゲノムショットガン方式によってゲノム解読を行っている特徴があります。この手法は、紛れもなくヒトゲノム解読に際して、Venter氏が編み出した手法です。ゲノムを物理的にバラバラにして人工染色体などで、大きなゲノム断片をクローン化したライブラリーと、小さなゲノム断片をクローンかしたライブラリーを作製、片っ端からゲノムをシーケンスして、そのデータの重なりを指標に、コンピュータを駆使して、全ゲノム地図を作製する手法です。
 「何故、雌なのか?」
 少し寂しい気持ちもあり、ウマゲノムの研究者にうかがったところ、XY染色体を保っている雄よりも、X染色体を二つ保っている雌の方が、ホールゲノムショットガンで、ゲノムを解読し易い。つまり、単純な2Nの生物の方が、解析したゲノム配列を再構成し易いといのが理由でした。確かにその通り。Y染色体断片が混入するとX染色体に相当する部位を欠くため、解析が複雑になります。
 しかし、ここで大きな疑問が、出てきました。
 Venter氏の企業Celera Genomics社は複数のヒトゲノムを解析したのですが、その一人に同氏が含まれていることが明らかとなり、新聞報道などでややスキェンダルめいた取り扱いを受けたことがあります。http://www.celera.com/
 
 当然、Celera社の創始者ですから、そういう我が儘もある程度は許されるでしょう程度の理解しかありませんでしたが、もし、ホールゲノムショットガンに拘るならば、Venter氏は女性ではなかったか?ということになります。少なくとも彼のY染色体とX染色体はゲノム解析を複雑化させ、競争に負けるリスクを増大させたはずです。
 私も世界中で何回もお会いしたことがありますが、研究者というよりも海兵隊の軍曹のような体型の大男でした。いくら名前を売りたいといっても、同氏が競争に負けるリスクを冒したとはとても考えがたいのです。また一つ、ヒトゲノム解読競争に謎が残ってしまいました。
http://en.wikipedia.org/wiki/Craig_Venter
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https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2004/2128/
 今週も皆さん、お元気で。