現在、台湾南部のアグリバイオパークの会議室におります。
 台湾政府が5年間、300億円を投入、233haという広大なアグリバイオパーク(へい東農業生物技術園区)が、昨年開所し、そこに招かれて取材をしています。組換え農作物の商業生産は我が国同様、凍結されている台湾ですが、このアグリパークでは主に海外への輸出用のアグリバイオ製品の開発・製造企業を集結させる計画です。
 「いつでも閉鎖系温室と隔離圃場を整備する準備はある」と同園区の責任者である陳さんは強調しています。
 現在、パーク内には円形劇場とテニスコート、そして居住区の整備、さらには貸し工場・研究室が姿を現しています。既にベンチャー企業向けの貸し工場に14社が入居が決まっており、満杯。そのため、10倍規模の貸し工場・研究室棟の増設が決まったばかりです。
 見渡す限りのバイオパークにはもう大手アグリ企業の進出も決まっています。勿論、まだ土地の余裕があり、日本企業や日本のベンチャー企業の進出も大いに期待しています。
 高雄市から車で1時間南下したところにあるこのアグリバイオパークは、ちょうど台湾の亜熱帯区と熱帯区を区別する北限に属しています。つまり、「ここで培った技術、あるいは生産された種苗は、ほとんど全域が熱帯気候に属する東南アジアで、直接商品化可能だ」(陳氏)。
 つまり、東南アジアのアグリバイオのハブとして、このアグリバイオパークを発展させる戦略です。「海外へ輸出する種苗生産なら、台湾政府も組換え農産物の商業栽培を認めるだろう」と陳氏も期待しています。同氏は台湾政府農業委員会(農水省)の行政官であり、アグリバイオや農業研究を推進してきた中核人物であります。
 まだ、このバイオパークの責任者になって半年ですが、周辺の土地の地価が上昇するほどの辣腕であり、5年前にアグリパイオパークの立案に携わってきた張本人でもありました。
 内外からの投資や企業進出を狙い、世界中を駆け回っています。国内市場が小さく袋小路に入っている我が国のアグリバイオ企業が、少なくとも東南アジア市場を狙うために、台湾南部は極めて重要なプラットフォームになる可能性があると感じました。
 台湾アグリバイオの記事は明日以降、BTJでお伝えしますので、どうぞご期待願います。
 皆さん、どうぞお元気で。
 PS
 今年からは、BTJ/HEADLINE/NEWSは月曜日は宮田、水曜日はBiotechnology Japan 編集長の河田、金曜日は橋本が担当します。3人で可能な限り、激変するバイオの今を皆さんにお伝えしたいと思います。
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