本報告は統計によるバイオベンチャーの実態調査と公表資料や報道等によるバイオベンチャーの動向調査の結果を抄録したものである。



 2012年度(2013年1月調査時点)のバイオベンチャー企業は、552社(設立後20年を超える企業を含めると総数671社)であった。これまでの調査で、06年度をピークに企業数は4年連続で減少していたが、10年度調査より18社の増加(12年からは14社増加)となった。設立企業数、廃業(解散・清算)企業数は共に減少傾向を示しているが、11年まではかろうじて設立数が廃業数を上回っている。



 ここ数年のバイオベンチャーの動向は、09年以降、バイオベンチャーのライセンス契約数や共同研究件数が増加傾向を示し、ベンチャーキャピタルによるベンチャー企業への投融資額、投融資件数は同じく09年を境に緩やかな回復の兆しを見せつつある。このことは、日本のバイオベンチャーから継続的に具体的な成果が出始めていることを示している。



 また、政府はこれまで個人投資家のみに限定されていた「ベンチャー企業投資促進税制(エンジェル税制)」を、ベンチャーファンドへ出資する企業に税制上の支援措置を講ずる「企業のベンチャー投資促進税制」、「研究開発税制の拡充・延長」、「中小企業投資促進税制の拡充・延長」等(文末参考1)について検討を進めるなど、バイオベンチャーによる新産業創出の期待が高まっていると考えられる。



 景気の持ち直しの動き、産学連携や国内外大手企業との提携促進などの機運の高まりが、我が国のバイオベンチャー成長の追い風となっている。(一般財団法人バイオインダストリー協会  清水(宮園)由美)

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