本報告は統計によるバイオベンチャーの実態調査と公表資料や報道等によるバイオベンチャーの動向調査の結果を抄録したものである。

 2012年1月調査時点のバイオベンチャー企業は,538社(設立後20年を超える企業を含めると総数687社)であった。これまでの調査で,06年度をピークに企業数は4年連続で減少していたが,2011年で4社の増加となった。設立企業数,廃業(解散・清算)企業数は共に減少傾向を示しているが,廃業数は09年,2011年の設立数を上回った。

 バイオベンチャーの活動分野・動向を見ると,医薬・医療系バイオベンチャー企業が全体に占める比率は徐々に増えており,07年度に全体の3分の1を超えたこと,および09年以降,バイオベンチャーのライセンス契約数や共同研究件数は徐々にではあるものの増加傾向となっていることが特筆すべきポイントとなっている。特に医薬系バイオベンチャーにおいてパイプラインや承認の数を伸ばしていることから,医薬系ベンチャーの活動が活発化してきていることを示している。政府の動きもこれらを後押しするように,2010年6月に閣議決定された「新成長戦略 から『元気な日本』復活のシナリオから」や「医療イノベーション5か年戦略」など,バイオベンチャー育成推進に力点を置いている(文末参考1)。

 我が国のバイオベンチャーは,ベンチャー企業のいわゆる一般的なライフサイクルにおいて,ようやく創業期から成長期に入ろうとしているのではないだろうか。(一般財団法人バイオインダストリー協会 清水(宮園)由美)

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